1980年「ウィンブルドン」決勝、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)とジョン・マッケンロー(アメリカ)の3時間55分に及んだ伝説の試合を映画化。ボルグ役は、『ドラゴン・タトゥーの女』続編で主演に抜擢されたスベリル・グドナソン、マッケンロー役を『…

1980年「ウィンブルドン」決勝、ビヨン・ボルグ(スウェーデン)とジョン・マッケンロー(アメリカ)の3時間55分に及んだ伝説の試合を映画化。ボルグ役は、『ドラゴン・タトゥーの女』続編で主演に抜擢されたスベリル・グドナソン、マッケンロー役を『トランスフォーマー』シリーズのシャイア・ラブーフが演じている。

20歳で初優勝して以来、5連覇を狙う世界ランキング1位のボルグと、彼を追い、優勝を目指す世界ランキング2位のマッケンローは、テニスファンだけでなく多くの人たちから注目を浴びていた。とくにボルグは、その整った顔立ちでハリウッドスターのような絶大な人気のスター選手。プレーでは一貫してクールにふるまい、いつしか"氷の男"と呼ばれていた。一方、マッケンローは、試合中に審判をはじめ観客にまで暴言を吐き、ラケットを折るといった悪態をつき"悪童"と呼ばれていた。すべてはテニスへの情熱ゆえの裏返しとも取れるが、地元のトークショーに出演してもボルグと比較されるばかりで、テニスの話すらできず不満をぶちまける。

物語では、少年期から才能を見出したコーチのレナート(ステラン・スカルスガルド)と、婚約者のマリアナ(ツヴァ・ノヴォトニー)がボルグを支え、ボルグがどのようにして"氷の男"となったのかなど、ボルグの人となりが見えてくる。また、マッケンローも厳格な父への思いを織り交ぜ、"悪童"とバッシングを受けている顔とは別の側面を見せていく。

この対照的なふたりが決勝進出に上り詰めるまでの過程を描き、スーパースターと言われていた彼らの試合では見ることができない心情、表情を浮き彫りにした熱いドラマだ。(テニスデイリー編集部)

※写真は決勝で記念撮影をするマッケンロー(左)とボルグ(右)(「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」より)

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