7月11日、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月2~15日/芝コート)大会9日目、男子シングルス準々決勝で、第9シードのジョン・イズナー(アメリカ)が第13シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)に対して、ビッグサーバー同士の対戦を6…

7月11日、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/7月2~15日/芝コート)大会9日目、男子シングルス準々決勝で、第9シードのジョン・イズナー(アメリカ)が第13シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)に対して、ビッグサーバー同士の対戦を6(5)-7、7-6(7)、6-4、6-3で制して、準決勝への進出を決めた。試合時間は2時間42分だった。

イズナーは、3メートル近い高打点から放たれる閃光のようなサービスを武器にしており、エースも量産する。今年の実績としては、「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 マイアミ」で優勝しており、さらなる上位への進出も十分に狙える位置につけている。

一方で、ラオニッチは、現在の世界ランキング32位となっているものの、キャリアハイの順位は3位。高速サーブを武器にしているほか、「ウィンブルドン」では2016年に準優勝しており、実績面でも侮れない。

試合が始まると、第1セットの冒頭から、イズナーとラオニッチはそれぞれ、自身のサービスゲームでは堅固なプレーを見せた。イズナーも自身のサービスではブレークポイントさえも与えなかったものの、自身もブレークのチャンスを掴めずに、均衡したスコアのままセット終盤にもつれ込んだ。

タイブレークに入ると、イズナーがミニブレークを2度許し、2-6のセットポイントに。ピンチを3度しのいだものの、最後はラオニッチのボレーに対する返球をネットにかけてしまい、イズナーは第1セットを奪われてしまった。

第2セットも同様に、拮抗したままゲームを消化。12ゲームを終えても流れは傾かず、またもやタイブレークで決着をつける形になった。

イズナーは、フォアのミスで、ラオニッチはバックハンドボレーのミスでそれぞれ最初のサービスポイントを落とし、ミニブレーク数でも拮抗してスタートした。しかしラオニッチに再びバックボレーでのミスがサービスポイントで出て、ミニブレークとなると、第2セットはイズナーの手に落ちた。

第3セットでもイズナーとラオニッチはそれぞれサービスゲームでの堅守を維持はしたものの、第5ゲームにイズナーにチャンスが訪れた。2度のダブルフォルトなどでイズナーが2ブレークポイントを掴むと、続くポイントでもラオニッチのフォアのミスを誘い、ブレーク。1ブレークアップの大きなリードを築いた。

結局、第3セットはその後、イズナーは自身のサービスを破らせずに、リードを守り切って確保。セットカウント2-1とラオニッチを逆転し、イズナーが自身の勝利まで後1セットに迫った。

続く第4セットでも中盤までは、これまでのセットと同様にキープ合戦となったが、第5ゲームに流れが傾いた。リターンに回ったイズナーは、ラオニッチのアンフォーストエラー、フォアのウィナー、そしてラオニッチのバックハンドのミスを誘うなど、15-40の2ブレークポイントを獲得。

ラオニッチに1ポイントの挽回を許したものの、同選手にフォアボレーのミスが出て、イズナーは第4セットでも先にブレークし、先行する形になった。

イズナーが第6ゲームをラブゲームでキープした一方で、ラオニッチのリターンではチャンスは形にならず、試合は第9ゲームに。

ブレークされれば敗戦となるラオニッチに対して30-30から、イズナーがラオニッチのバックハンドボレーのアンフォーストエラーでマッチポイント。続け様に、バックハンドのウィナーを放ち、イズナーが白星を確定させた。

イズナーは準決勝でケビン・アンダーソン(南アフリカ)と対戦する。アンダーソンは準々決勝で第1シードのロジャー・フェデラー(スイス)を破って勝ち上がってきている。過去の両選手の対戦成績はイズナーの8勝3敗となっており、戦績からはイズナー有利の組み合わせだ。(テニスデイリー編集部)

※写真はボールを追うイズナー

(AP Photo/Ben Curtis)