「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)大会7日目となった6月2日、ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)とボルナ・チョリッチ(クロアチア)が男子シングルス3回戦で対戦した。スコアは7-5、6-3、6-3、…

「全仏オープン」(フランス・パリ/5月27日~6月10日/クレーコート)大会7日目となった6月2日、ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)とボルナ・チョリッチ(クロアチア)が男子シングルス3回戦で対戦した。スコアは7-5、6-3、6-3、試合時間は2時間31分だった。

シュワルツマンは、トップ100選手のなかで最も小柄だが、俊敏なフットワークでボールに追いつき、鋭いショットで反撃でき、リターンの技術はとりわけ秀逸。現在のランキングは、12位だ。

チョリッチは、安定感の高いストローカーで、コートカバーも広い、若手選手の一人。ランキングは40位だ。

試合はストローク力のある選手同士の対決らしく、第1セットから激しい打ち合いとなった。その中で、シュワルツマンとチョリッチはそれぞれ、なかなかブレークを許さず、第10ゲームを終えて5-5となってもまだ、決定的なリードを奪えなかった。

結果的に、先行したのはシュワルツマンで、第11ゲームで30-40のブレークポイントのチャンスを掴んだ。しかし、チョリッチが1ポイントのピンチをしのいでデュース。シュワルツマンにさらにブレークポイントが訪れ続けると、同ゲーム4度目のチャンスでようやくブレークを達成した。このブレークが決定的となり、第1セットはシュワルツマンが7-5で確保し、まずはリードした。

シュワルツマンはこれで競り合いながらも流れを掴んだからか、第2セットでもリードを早々に掴んだ。第1ゲームのリターンで2ブレークポイントをいきなり獲得すると、1ポイントを返されたものの、シュワルツマンのブレークとなり、第2セットが幕を開けた。

さらに、5-3とシュワルツマンがリードして迎えた第9ゲーム。再び、2ブレークポイントとなり、2セットアップとするチャンスに、同選手がチョリッチの反撃を許さず、6-3で第2セットも自身のものにした。

第3セットはブレークをし合う展開となり、双方合わせて5ゲームと半分以上のゲームがブレークとなった。その中で、優位に立つシュワルツマンが、3度のブレークを手にし、最後は自身のサービスをラブゲームで締めくくり勝利を決めた。

シュワルツマンは今回の試合で、ウィナーの本数こそ32本とチョリッチの37本よりも少なかったものの、アンフォーストエラーでは26本とチョリッチの52本の半分と圧倒的にミスの少ないテニスだった。ダブルフォルトの本数でも1本とチョリッチの5本よりも少なく優位な試合運びが数字にも表れた格好だ。

シュワルツマンは次の4回戦で、ケビン・アンダーソン(南アフリカ)と対戦する予定だ。(テニスデイリー編集部)

※写真は手を振るシュワルツマン(マドリードのときのもの)

(Photo by David Aliaga/NurPhoto via Getty Images)