半世紀ぶりの団体世界一へ。「世界卓球2018スウェーデン」が今月29日(日)からスウェーデン・ハルムスタッドで開幕する。49年ぶりの金メダルを目指す男子日本代表は、水谷隼、丹羽孝希、張本智和、松平健太、大島祐哉の5名。水谷隼選手に意気込みを聞いた。
-今、新たに、世界卓球の為に強化していることは
今、自分が一番意識しているのはフィジカル面ですね。最近の試合を見たときに、やはり体の切れが前よりは悪くなっているなっていうのをすごく感じていたので、今トレーニングを積んで、いい状態に仕上がっています。今はリオ(五輪)のときのようなプレーに近づいてきていると思います。
-バックハンドの強化を今、重点的やっている。
今までは自分がバックハンドを使うと相手のチャンスになることが多かったのですけれど、最近すごくバックハンドを強化してきて、フォア、バックどちらからでも自分から先手を取れるようになってきたと思っています。威力と精度が上がりましたね。格段に上がったと思います。
-リオ五輪で日本人初めてのシングルスでメダル獲得。この2年間を振り返って。
今までの人生の中で一番、速いかった2年間ですね。あっという間に2年が過ぎた感じです。五輪が終わってからはメディアに出演したりとか、また海外リーグに挑戦したりとかで、非常に忙しかったです。去年1年間は新たに、マレーシアの方でもプレーしたり、ロシアでプレーしたりと海外での試合が非常に多くて、今までで一番日本にいなかったですね。
-メダルを獲ってからこの2年間「本当に苦しかった」とのコメントも
五輪で自分の夢であったメダルを団体、シングルスで獲得して、やはりそこから次の五輪に向けてモチベーションを保つのがすごく厳しかったですね。
やらなきゃいけないっていうのは分かっているのですけど、やはり五輪は4年に1回しかないので、少し遠く感じるし、周りの期待も五輪、五輪となってしまって、自分自身は目の前にある色々な大会を頑張りたいのですけれど、やはりどうしても五輪という言葉を聞くたびにそこを意識してしまって、なかなか目の前の試合に集中できなかった、というのはあります。
-気持ちを切り替えられたきっかけは?
去年1年間はかなり自分に甘えて、パワーを逆にそれで溜められたというか、去年1年間ゆっくり休むことによって、これからの2年間頑張れるのではないかなと思います。
逆に休むと、体はすごく楽だし気持ち的にも落ち着くのですけど、本能というか闘争心がなかなか出なくて、自分はやはり常に勝負したいというか、もっともっと熱くなりたいと思っているので、また頑張らなきゃなっていう気持ちがすごく芽生えてきました。
まだまだ自分は強くなっている途中だと思いますし、リオの五輪がピークではないと思っているので、また一から自分自身を追い込んで、さらに強くなって東京の五輪で戦いたいです。
-今回の団体戦、水谷選手の考えるエースの役目とは?
日本のために点数を取れる選手がエースですね。やはり負けてしまったらエースじゃないと思いますし、例えば張本が全勝すれば張本がエースでいいと思っています。
-今回のチームは水谷選手から見てどんなチーム?
他国からしたら一番、脅威でしょうね。やはり張本が最近、世界のトップ選手にも勝つようになってきて、また丹羽もだんだん調子も上がってきて、僕自身も団体戦はすごく強いと思っています。
日本が近年安定して団体戦でメダルを獲れているように、他国にとっては日本っていうのはすごく強敵なんじゃないかなと思います。
-中国はどういう存在?
自分が中学生から、世界を相手に戦うようになって、ことごとく中国に敗れてきて、それこそ本当に何十回って敗れて、敗れて、それでも僕らはずっと挑戦していって、その結果リオでは一矢報いることができて。
そういう風に常に向かい続けていけば絶対に勝てない相手ではないと思っているので、自分もリオの時のようなパフォーマンスをして、また風穴を開けたいですね。
やはり気持ちで負けていたら絶対に中国には勝てないので、自分の持ってる力を全て発輝して、一泡吹かせたいですね。
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