「クレーキング」「赤土の帝王」などの異名を持つラファエル・ナダル(スペイン)。先週の「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」で錦織圭(日本/日清食品)を破って優勝した翌週、「男子テニスATPワールドツアー500 …

「クレーキング」「赤土の帝王」などの異名を持つラファエル・ナダル(スペイン)。先週の「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」で錦織圭(日本/日清食品)を破って優勝した翌週、「男子テニスATPワールドツアー500 バルセロナ」にも出場。錦織は疲労から初戦を棄権したが、ナダルはまだ勝ち進んでいる。

そのナダルの強さを証明する数値の1つにあるのが、「クレーの試合での連続セット取得数」だ。ATP(男子プロテニス協会)が発表したランキング(連続取得30以上)は次の通り。

※順位の右の数字が連続取得をしたセット数、その右が記録した年。

1位 [38] 2017-18 ラファエル・ナダル(スペイン)

2位 [35] 2003-04 ギレルモ・コリア(アルゼンチン)

3位 [34] 1973   イリー・ナスターゼ(ルーマニア)

4位 [32] 2010-11 ラファエル・ナダル(スペイン)

5位 [31] 2007-08 ラファエル・ナダル(スペイン)

6位 [30] 2012   ラファエル・ナダル(スペイン)

6位 [30] 2006-07 ラファエル・ナダル(スペイン)

このランキングは連続セット取得数30以上の記録で、それを達成したのはこの7つ。そして、ナダルの名前はそのうち5つもあるということに驚かされる。

そして、さらに驚くべきことは、このランキングが公表されたのが「バルセロナ」でナダルが初戦となる2回戦を終えた後、ということだ。つまり、そこからナダルは3回戦、準々決勝と勝ち進んでおり、いずれもストレートで勝利しているので連続記録は「42」へと伸びている。この後、「バルセロナ」で決勝までストレートで勝利し、さらに「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 マドリード」や「全仏オープン」でも勝ち進むと、「50」どころか「70」を越える記録が生まれる。

ちなみに、ナダルがクレーコートでブレークされたのは、昨年の「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 マドリード」の初戦となる2回戦の第2セット。対戦相手はファビオ・フォニーニ(イタリア)で、そのときのスコアは7-6(3)、3-6、6-4となっている。

また、昨年のクレーシーズンでのナダルの戦績は24勝1敗。「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 ローマ」準々決勝でドミニク・ティーム(オーストリア)に負けたのみ。

ナダルが今後どこまで記録を伸ばすか、ということと同時に、この「クレーキング」を止めるのが一体誰になるのか、という両方の面で目が離せないクレーシーズンとなりそうだ。(テニスデイリー編集部)

※写真は「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」でのナダル

(Photo by Julian Finney/Getty Images)