4年連続ドラフト1位投手を輩出している投手王国が転換期を迎えている。明治大学の新チームの投手陣でリーグ戦の先発を複数回経験しているのは、森下暢(3年=大分商)のみである。そんな森下も昨秋のリーグ戦は、故障でわずか1試合の登板に終わった。

今シーズン、先発候補として期待の声が上がるのが、森下と同学年の長江理貴(3年=帯広緑陽)だ。リーグ戦登板はわずか1試合だが、昨年から始まったフレッシュリーグ・トーナメントで実戦経験を磨き、6試合33イニング自責点5と結果を残した。上級生となる今年、長江がイメージするのは神宮球場で躍動する自分の姿だ。


 

◎悔しさを味わった2年間、そして新チームへの思い-
「スタンドから見ていた日本一。次こそはグラウンドで経験したい。」

 

入学した時の思いを再確認し、日本一のチームで主力になるという明確な目標を持って練習に取り組んだ。

明治大学には、日本一になりたいという目標で入部してきました。1年生の時にスタンドからですが、春秋連覇と全国制覇した瞬間を経験できました。その時に、グラウンドで喜びを爆発させている先輩方を見て、いつか自分もあそこに立ちたいと感じるようになりました。下級生の頃はなかなか試合に出られませんでしたが、必ず主力としてマウンドに立ってやるという思いで過ごしてきました。

 

フレッシュリーグもアピールの場。リーグ戦につながるピッチングで自分の成長の機会として利用する意識で臨んだ。

本当は、1年生から試合で投げたい思いはありましたが、それと同時に実力不足は感じていました。まずは今の実力を受け止めて、フレッシュリーグでなんとか結果を出してやろうと思っていました。それだけでアピールになるとは思いませんでしたが、リーグ戦と並行して行われる試合もあったので、チャンスだという気持ちで、試合に臨むことができました。

話題になりやすいスピードスケート(*長江は中学時代全国大会で優勝している)は、自分を宣伝してくれる材料です。でも、今は野球をしているので本業のプレーで、自分を見てもらえるようになりたいです。




 

◎飛躍のシーズンへ
「先発として神宮のマウンドに立ち、自分の力を出す」

 

昨年勝ちきれなかった経験が、練習での緊張感と厳しさに繋がった。試合で投げているライバルを意識し続けている。

昨年は、春秋共にいいスタートを切れましたが、最後のところで勝ち切れなかったという、悔しさを味わいました。でもその経験からチーム全体にいい緊張感が生まれ、選手同士で厳しい声を掛け合うことが多くなりました。その中でも、4年生が率先して大きな声を出して、引っ張ってくれるので頼もしく感じています。いいムードで練習に臨めているので、練習の質が、かなり良くなっていると思います。その中で特に同期の森下暢、伊勢(3年=九州学院)には負けたくない気持ちが強いです。2人とは、投手で同じ時間を過ごすことも多く、仲は良いですが意識する存在です。

 

自分の力をしっかり出すことが、チームの勝利に貢献することに繋がる。遠ざかっている春の全国制覇を掴みにいく。

まずは先発枠を掴んで、精一杯投げていきたいです。自分の力を出し切ることで、勝利に繋がっていくと思います。周りに期待されていることはひしひしと感じているので、その期待に応えてやるという気持ちです。明治は春の日本一から遠ざかっているので、リーグ戦、大学選手権を獲りにいきたいです。


 

◇長江 理貴(ながえ りき)帯広緑陽

1997年9月14日生まれ。右投左打。北海道出身。

中学時代スピードスケート全国大会で優勝、高校3年時無名と言われた母校をベスト16に導く。140km台後半の速球にスライダー、フォーク、カーブ、チェンジアップを操る本格派右腕。