アトランタでの第2戦は長いグリーンフラッグ下での戦略戦となりましたが、惜しくも作戦及ばずデニー・ハムリンが4位、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が5位。エクスフィニティ・シリーズでは今季からフル参戦のルーキー、クリストファー・ベルがシリー…

アトランタでの第2戦は長いグリーンフラッグ下での戦略戦となりましたが、惜しくも作戦及ばずデニー・ハムリンが4位、マーティン・トゥルーエクス・Jr.が5位。エクスフィニティ・シリーズでは今季からフル参戦のルーキー、クリストファー・ベルがシリーズレギュラー勢最上位の3位フィニッシュ。トラック・シリーズではファイナルラップの大逆転でブレット・モフィットが初勝利。ノア・グラッグソンが続き、若手による1-2フィニッシュを果たしました。

2月25日(日)、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第2戦「Folds of Honor QuikTrip 500」が開催されました。
 アトランタは10年前の2008年、カイル・ブッシュがトヨタに最高峰カップ・シリーズでの初勝利をもたらした記念すべきコース。今大会も予選でカイル・ブッシュがポールポジションを獲得し、決勝へと期待が高まりました。 

 前日24日(土)に、翌25日は天候が悪化していくことが予想されたため、当初の予定よりも1時間ほどスタート時間が早められるアナウンスがされましたが、当日は予想よりも早くから降り始めた雨でコースはウェットに。ようやく雨が止んだところで“トヨタ タンドラ”に装備された「エア・タイタン」システムで路面を乾燥し、2時間ほど遅れての午後3時32分、1.54マイルオーバルを85周、85周、155周の3ステージ合計325周(500.5マイル:約800km)して競われる決勝レースのスタートが切られました。
 ポールポジションのカイル・ブッシュはスタートでライバルの先行を許したものの2位をキープ。これに4番手スタートのダニエル・スアレツが続きました。一方、予選前の車検で失格となり、最後列35番手からのスタートを余儀なくされたマーティン・トゥルーエクス・Jr.は序盤から猛烈な追い上げを見せ、15周目にはトップ10圏内へと浮上。
 ステージ中盤のコンペティション・コーション*からの再スタートでポジションを落としたカイル・ブッシュをかわしたトゥルーエクス・Jr.がステージ1は4位、カイル・ブッシュが6位、デニー・ハムリンが9位となりました。
 ステージ2でもトゥルーエクス・Jr.がトヨタ勢をリードしましたが、終盤のコーション時、ピット作業で手間取りポジションダウン。ステージ2はカイル・ブッシュが3位、デニー・ハムリンが5位、スアレツが10位、トゥルーエクス・Jr.は13位となりました。
 ステージ3は、途中で軽い雨が落ちてきたこともあり、各車ピットインタイミングなどを考慮しながらの戦略戦となりました。ステージ3の155周という周回数は、燃費やタイヤの摩耗から考えて、通常は間に3回のピットインを入れますが、イエローコーションが出ない展開となったこともあり、燃費戦の得意なハムリンは、ペースを抑えて燃費を伸ばし、2回のピットストップで最後まで走り切る作戦に。
 その後降雨はなく、レースは最後まで続行。大半の上位勢が残り40周あたりで3度目のグリーンフラッグピットを終えると、ハムリンは首位に立ちましたが、残り30周を切ったところでエンジンブロー車両によりイエローコーション発生。
 これで全車最後のスティントへ向けピットイン、仕切り直しとなり、ハムリンの燃費作戦は奏功せず。それでもハムリンは再スタート後の激しいバトルの末にトヨタ勢最上位の4位でチェッカー。トゥルーエクス・Jr.も5位に入り、“トヨタ カムリ”は2台がトップ5フィニッシュ。カイル・ブッシュも7位でチェッカーを受けました。 

次戦第3戦は3月4日(日)、米国西部ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイで行われます。 

* コンペティション・コーション:レース前の降雨などで路面コンディションが変化した場合、タイヤの摩耗などをチェックするために主催側でスタート後一定周回後に予定して出されるコーション。

ドライバー デニー・ハムリン:
「ロングランでのペースが良かったので、なるべくコース上に残り、ピットストップを減らす作戦を採りました。最後は狙い通りとは行きませんでしたが、我々のチームに取っては良い一日となりました。次戦ではどれだけ改善が進んでいるか楽しみです」