米6年で7チームでプレーし通算打率.285も「ベースボールと野球の違いは感じている」 7年ぶりにヤクルト復帰を果たした青木宣親外野手が6日、沖縄県那覇市内のホテルで入団会見を行った。小川淳司監督も同席し、背番号23のユニホームに袖を通した青…

米6年で7チームでプレーし通算打率.285も「ベースボールと野球の違いは感じている」

 7年ぶりにヤクルト復帰を果たした青木宣親外野手が6日、沖縄県那覇市内のホテルで入団会見を行った。小川淳司監督も同席し、背番号23のユニホームに袖を通した青木は「この度、6年間アメリカでプレーして来たんですけど、今年から2018年から古巣のヤクルトでプレーすることを決断しました」と笑顔を見せた。

 神宮に青木が戻ってくる。2011年を最後に海を渡った男が、再びヤクルトのユニホームを身にまとう。前日、沖縄入りした際に「前から日本に帰ってプレーしたいと思っていた」と語った36歳外野手は、新たな気持ちで加入する“新天地”への思いを語った。

「メジャーを優先して探していたけれど、スローな市場。ヤクルトに迷惑が掛からないのは、この時期だと思って決断した。社長を含め、小川監督もそうですけど、ポスティングで行った後も毎年、毎年声を掛けてくれた。自分の中では思っていたこと」

 ポスティングシステム(入札制度)を経て移籍したメジャーでは、6年間で7チームを渡り歩いた。どこに行っても高く評価されたのが、確実なバットコントロールと三振の少なさ。1打席で稼ぐ球数は圧倒的な多さで、出塁後は“嫌な”走者として相手チームにプレッシャーを掛けた。ロイヤルズ時代の2014年にはワールドシリーズ出場に貢献した。

小川監督も大きな期待「技術はもちろん精神的に大きな存在」

 だが、昨季は世界一となったアストロズで開幕を迎えるも、7月31日にブルージェイズへトレード移籍。さらに9月には自由契約を経てメッツに移籍するなど、レギュラー外野手の座を掴めずに3球団を渡り歩いた。昨季終了後はアメリカでプレーする道も模索したが、FA市場は史上例を見ないスローな動きを見せていることもあり、かねてより考えていた日本球界復帰の道を選んだ。

 青木がメジャーに戦いの場を移した間、ヤクルトは2015年にリーグ優勝に輝いたが、2016年はリーグ5位、2017年はリーグ最下位に低迷。浮上のきっかけを掴みたい今季は、メジャーでレベルアップした青木の力は必要不可欠だ。ヤクルトで過ごした8年では通算打率.329の好成績をマーク。NPBではシーズン200安打を2度達成し、首位打者に3度輝いたた男の技術と経験は、何よりもの起爆剤となるはずだ。

 自身、4度目となる首位打者にも期待がかかるが「考えてはいなかったですけど、それくらいの活躍をしたい」と力を込めた。日本人投手への対応にも注目が集まるが「その辺は大きく変わるところ、しっかりアジャストしていく気持ちはある。ベースボールと野球の違いは感じている。なるべく野球に近づけるようにしていきたい」。

 小川監督も「非常に大きな存在の選手と思っています。技術はもちろん精神的に大きな存在」と日本球界復帰を決断した青木を歓迎した。今後については「コンディションが最優先。6年間メジャーの調整でやってきたこともあるので、明日からすぐ本隊合流とは思っていない。自分の調整をして、ある程度期間をおいてから合流」と焦らせず調整させることを示唆した。

 36歳を迎え、ベテランと呼ばれる年齢には差し掛かったが、そのプレースタイルは元気はつらつそのもの。飛躍を誓うチームに活力を与えるべく、青木の第2のNPB生活がスタートする。(Full-Count編集部)