2月4日に行われた「デビスカップ」フランス対オランダで、アドリアン・マナリノ(フランス)が1セットダウンの3-5から立て直してロビン・ハッサ(オランダ)を4-6、7-6(5)、7-5、6(2)-7、7-5で倒し、昨年覇者のフランスを「デビス…

2月4日に行われた「デビスカップ」フランス対オランダで、アドリアン・マナリノ(フランス)が1セットダウンの3-5から立て直してロビン・ハッサ(オランダ)を4-6、7-6(5)、7-5、6(2)-7、7-5で倒し、昨年覇者のフランスを「デビスカップ」準々決勝へと導いた。

フランスは4日のこの後の最後の試合を前に、3勝1敗という決定的勝利を収め、4月に行われる準々決勝でイタリアと対戦することになった。

怪我のルカ・プイユ(フランス)に代わって急遽出場が決まったマナリノは、金曜日に世界ランク369位のティーモ・デ バッカー(オランダ)に思いがけず敗れた借りを今回の勝利で返した形だ。リシャール・ガスケ(フランス)がハッサを倒して1勝1敗とした後で、土曜日にニコラ・マウ(フランス)とピエール ユーグ・エルベール(フランス)のペアが、ハッサとジャン ジュリアン・ロジェ(オランダ)のペアを破り、フランスが2勝1敗とリードを奪っていた。

世界ランク25位のマナリノは、ハッサよりも14本多い61本のウィナーを放ったものの、26度のブレークチャンスのうち4回しかものにできず、一方のハッサは8度のブレークチャンスのうち3度をものにした。エースの数ではマナリノが21本、ハッサは19本だった。

試合開始直後は、慎重なマナリノに対して、ハッサのほうがシャープに見えた。

第1セットではハッサはマナリノより積極的で、コートも広くカバーした。世界ランク42位のハッサがブレークに成功して2-1とリードすると、続いて2本のサービスエースでゲームカウントを3-1とした。そのままハッサがダブルブレークを維持するかに見えたが、マナリノが30-40でエースを決めて第5ゲームをキープした。しかし、最後はハッサがネット際のボレーを決めてセットポイントを手に入れると、エースでセットをものにした。

第2セットでは第7ゲームでハッサがブレークし、5-3とした。ところが35本の長いラリーでハッサが先にミスを犯した後、マナリノがブレークバックして5-5となった。緊迫のタイブレークを制したマナリノは、勢いを得たかに見えた。

第3セットでは、ハッサが最初の3つのサービスゲームでブレークポイントをしのいだ。結局、マナリノのプレッシャーが功を奏し、マナリノがラブゲームでブレークして6-5とすると、サービスゲームでこのセットをものにした。

しかし今度はマナリノが勢いを失い、第4セット5-4でサービング・フォー・ザ・マッチを迎えながら、ブレークを喫した。タイブレークではハッサが圧倒して最終セットへ勝負を持ち込んだ。

そして迎えた第5セット、34回ものブレークチャンスが生まれた4時間20分の激闘の終盤、ハッサがネット際のボレーをミスしてアウトとなった時、マナリノがマッチポイントを迎えた。

短いラリーでハッサが足元に来た球を返し損ねた瞬間、マナリノは勝利をものにした。マナリノは拳を突き上げ、歓喜のフランスチームはマナリノの頭に水を掛けて祝った。

3日間で10時間半もプレーして疲れ切ったハッサは、負けた悔しさもあったのか、すぐにコートを後にした。(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真はフランスを勝利に導いたマナリノ(昨年の「全米オープン」のときのもの)

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)