『復興から復活へ』今日は、都内で海運関係者の方々に講演でした。そして最近、嬉しい事がありました。今年の春のエベレストがネパールの震災を乗り越えて元に戻り、ネパールの観光業が復活したこと。本当に嬉しく思います。昨年4月25日にネパールを大震災…

『復興から復活へ』

今日は、都内で海運関係者の方々に講演でした。

そして最近、嬉しい事がありました。

今年の春のエベレストがネパールの震災を乗り越えて元に戻り、ネパールの観光業が復活したこと。本当に嬉しく思います。

昨年4月25日にネパールを大震災が襲い、甚大な被害がありました。

エベレストでも地震の影響でセラックが崩壊して、巨大な雪崩がベースキャンプを襲いました。

震災後の現地支援をしていた時に、登山ガイドやシェルパから「仕事が全くない。ネパールはもうダメだ」と悲痛な声を聞きました。

実際、ヒマラヤ登山の多くが遠征中止となり、イメージの悪化で観光客も登山隊も激減していました。

しかも地震に慣れていないネパール人や外国人は、アイスフォールや山が崩れて登れなくなっているという考えを持っていた人が以外と多かったです。

観光と農業が主産業であるネパールで、観光業が復活しなければ復興もできません。

現地支援から帰国した後、『ふんばろうネパール』を立ち上げて様々な支援活動をしながら、中国側からの秋季エベレストの準備をしていました。

なぜ中国側かというと、春より気象条件が厳しく登山隊の少ない秋に登頂を考えたとき、距離が短くアイスフォールも少ない中国側のエベレストの方がネパール側よりも登頂の可能性が高いからです。(この辺は後日詳しくお伝えします。)

しかし、震災の影響はチベットにも及びました。

国境が封鎖され、許可が下りないという連絡が来た時に、正直、遠征の延期を考えました。

でも、お世話になっているヒマラヤと仲間に恩返ししたいと思い、ネパール側からの秋季エベレストに挑戦しました。

エベレスト登山者は栗城以外に誰もいないという中、深い雪の中で二度アタックをして登りましたが、8150mで強風のために下山しました。

カトマンズに戻ると沢山の登山関係者と記者に囲まれ、観光大臣からも質問されました。

「エベレストは大丈夫か?!」

「もちろん、行けるよ」

ネパールはまだ震災によって倒壊した学校が多くあり、様々な問題がありますが、復興からさらに「復活」に進んだことが嬉しかったです。

ちなみに『ふんばろうネパール』では現在、2つの学校を作っています。秋にはできるかな〜

※昨年の「TIME」誌の記事です。
Nepal re-opened Mt. Everest to climbers for the first time since the devastating April earthquake
http://ti.me/1LtFXUF