ノーシードから頂点を目指した大阪の名門・常翔学園だが、12月30日におこなわれた第97回全国高校ラグビー大会の2回戦でBシード校の石見智翠館(島根)に33-43で競り負け、花園から姿を消した。

 追いつ追われつの熱戦となった。
 先制したのは石見智翠館で、立ち上がり敵陣深くに入り、ラインアウトからモールを組んだあとNO8齋藤龍夜が持ち出してゴールに入った。
 常翔学園は6分、フェイズを重ねて石見智翠館の堅い守りを崩し、NO8石田吉平がトライ。コンバージョンキックも決まって逆転した。
 9分、石見智翠館がNO8齋藤のパワフルな走りで再び先行すれば、常翔学園の8番・石田も18分に再び躍動し、ゴール前のスクラムから持ち出し軽快なフットワークで防御網を切り裂きゲームをひっくり返した。
 しかし春の全国選抜大会ベスト4である石見智翠館は21分、モールドライブでゴールに迫り、FWの連続突進後ボールを動かし、WTB林隆広がフィニッシュして勝ち越す。28分には敵陣深くのスクラムでターンオーバーしたあとFL村上元康がトライを奪いリードを広げた。
 12点ビハインドで後半を迎えた常翔学園は2分、SO高桑基生がインゴールにねじ込み点差を詰めたが、石見智翠館は7分、力走したNO8齋藤からオフロードでもらったWTB林がゴールへ駆け抜け突き放す。
 それでも、優勝5回を誇る常翔学園は粘り、19分、NO8石田がパワフルな走りでハットトリック達成。21分にはWTB埜村正章のビッグゲインからチャンスとなり、またもNO8石田がフィニッシュして33-33の同点となった。
 しかし、追いつかれた石見智翠館は24分、モールドライブで押し込み、勝ち越しに成功。27分にもラインアウトからFWの塊が前進してトライを奪い、接戦を制した。
 石見智翠館は1月1日におこなわれる3回戦で同じBシード校の日本航空石川(石川)と対戦する。

 1回戦から勝ち上がってきた学校同士、土佐塾(高知)×郡山北工業(福島)の対戦は60分間の攻防で決着つかず、抽選により、郡山北工が3回戦進出となった。
 最初に主導権を握ったのは土佐塾だった。序盤のアタックは得点につながらなかったものの、前半8分、相手が落としたボールを拾ったCTB下村翔吾が60メートル走り切り、先制した。22分には敵陣10メートルライン付近でのラインアウト後、PR米津龍希が力強い走りでゴールに持ち込み、12-0とした。
 対する郡山北工はハーフタイム前、敵陣深くでFWがピック&ゴーを繰り返し、キャプテンのNO8後藤陸が執念でトライを獲得する。
 後半は互いに譲らず時計は進み、試合終了間際、5点を追う郡山北工は敵陣深くでラインアウトのチャンスを得ると、モールでゴールに迫り、LO高橋憲二郎がピック&ゴーで同点トライ。
 コンバージョンキックは決まらず12-12でノーサイドとなり、抽選の結果、郡山北工が次戦進出権を獲得した。
 郡山北工は元旦の3回戦で、連覇を狙う東福岡(福岡)にチャレンジする。

 兄弟校対決となった國學院栃木(栃木)×國學院久我山(東京第2)の2回戦は、優勝5回を誇る伝統校の久我山が48-14でBシードの力を示した。
 久我山は前半8分、PR朝田将多とNO8大石康太の力走が続いてWTB衣笠竜世につなぎ先制。しかし栃木はすぐに反撃し、11分、U18日本代表のHO照内寿明が弾丸となってゴールに迫ると、FWがモールを形成して押し込みトライを挙げた。
 それでも、春の全国選抜大会ベスト8である久我山は15分、キャプテンのNO8大石が連続攻撃をフィニッシュして逆転すると、21分にはゴール前中央のスクラムから近場を突いてPR朝田がインゴールにねじ込み追加点。23分にはタッチライン沿いを駆け上がったWTB衣笠をSO中楠一期がサポートしてトライゲッターとなり、26分にはまたもPR朝田がパワーを発揮してリードを広げた。
 31-7で折り返した久我山は、後半3連続トライで突き放し、勝負あり。
 國學院栃木は終盤に執念を見せ、FL小泉和穂がトライを奪い返したが、花園で年越しを決めたのは國學院久我山だった。