スピードスケート女子団体追い抜きは2大会ぶりの金メダル奪還を目指す。17日(日本時間18日)に準決勝、メダルマッチを控…
スピードスケート女子団体追い抜きは2大会ぶりの金メダル奪還を目指す。17日(日本時間18日)に準決勝、メダルマッチを控える日本。カギを握る4人目の選手として選出されたのが野明花菜(はな、21)だ。五輪初出場ながら重責を担う教え子に、在籍する立大スケート部スピード部門の久門憲市監督がエールを送った。(取材・構成=富張 萌黄)
70年ぶりの吉報を心待ちにしている。立大スケート部の久門監督は、教え子の野明のミラノ五輪出場に「この上ない喜び」と笑みを浮かべ「失うものはないという気概と、これまで積み重ねた自信を胸に挑んでください。日本から見守っています」と熱っぽくエールを送った。立大に在籍した選手として、1956年コルティナ・ダンペッツォ大会で冬季五輪日本選手初メダル(銀)のアルペンスキー男子・猪谷(いがや)千春以来となるメダル獲得への挑戦に送り出した。
2023年4月、スポーツウエルネス学部に入学した野明が入部時、部員は1人もいなかった。スポーツへの理解を深める目的で、長野から上京。主に大学では陸上トレーニング、長野に戻り元五輪選手の父・弘幸さんのサポートを受けて、スケートに磨きをかけた。練習や遠征で苦労も多かったが、工夫して励む姿に、久門監督は「スケートに真摯(しんし)に向き合い、日々成長する野明さんを見ていて監督として頼もしく思う」と目を細める。
昨季、左足首を骨折した時も印象的だった。「懸命なリハビリの甲斐(かい)もあって、手術後2か月でレースに出た。本人も『早くやりたい』と話していた。バネにして、よくここまでやってくれた」。野明は昨年11月、米・ソルトレークシティーで行われた今季W杯初戦の団体追い抜きで自身初の金メダルを獲得。一気に存在感を高め、五輪メンバー入り。「正直びっくりした。いろんないい経験を積んだ」と同監督は話した。
14日は控えに回ったが、準決勝以降の戦いに備える。3人で滑る団体追い抜きで、主に2番手のポジションを務め、隊列の前方、高木美帆(31)=TOKIOインカラミ=をプッシュする技術も磨いた。2018年平昌五輪以来となる金メダル奪還をかけた戦い。野明が、大学の悲願も背負って初の五輪に挑む。
◆野明 花菜(のあけ・はな)2004年11月28日、長野・下諏訪町生まれ。21歳。父・弘幸さん、母・三枝さんはスピードスケート選手で五輪出場。3歳から両親の影響でスケートを始める。岡谷南高3年時の全日本ジュニア選手権3000メートルで優勝。同年立大に進学。24~25年シーズンはジュニアW杯で3勝。25年、女子団体追い抜きでW杯優勝。家族は両親と妹2人。