【ミラノ(イタリア)11日=富張萌黄】男子1000メートルが行われ、日本短距離エースの森重航(25)=オカモトグループ…

 【ミラノ(イタリア)11日=富張萌黄】男子1000メートルが行われ、日本短距離エースの森重航(25)=オカモトグループ=は1分9秒85で24位に終わった。世界記録保持者のジョーダン・ストルツ(米国)が五輪新記録の1分6秒28で金メダル。森重は14日(日本時間15日)に22年北京五輪銅メダルの本命種目500メートルを控える。日本男子24年ぶりとなる2大会連続メダルの可能性を担当記者が探る。

 森重の今大会初戦は下位に沈んだ。北京大会で16位だった1000メートルで、24位に順位を落とした。「求めていた結果は得られなかった」。そう話しながらも、落胆した様子はなかった。あくまでも本命は500メートル。「会場の雰囲気を味わえたことは良かった」とプラスに捉えた。

 スタートを強化した今季。最初の200メートルを全体5位の16秒21で入った。だが、持ち味のカーブ後の加速が発揮できず。「出口にかけて(スピードが)乗らなかったので、理由を考えて修正したい」と即、改善に動いた。

 優勝したストルツとは3秒57の大差。今季W杯1000メートル5戦全勝、今大会は4冠の期待がかかる「怪物」の背中は遠かった。500メートルもストルツを中心に、この日銀メダルのイエニング・デボー(オランダ)、4位のダミアン・ジュレク(ポーランド)がメダル候補となる。

 森重は今季W杯最終戦の500メートル1レース目でストルツと同走。懸命に追ったあまり転倒し、五輪直前に左膝を痛める事態に。「未知の領域のスピード」と表現するほどストルツは全く速度が落ちない。この日のレースも、最終周のラップは唯一25秒台をマークした。

 ライバルたちの存在は森重の滑りを変えた。ともに戦う中でカーブを回る際に、空間を作り外側を滑ることなどを参考にした。「感覚優先ではなく、技術を試している」と昨年12月のW杯第3戦から大胆な変更に取り組んだ。

 負傷した膝は、左右のバランスが日によって崩れると話す。状態が懸念されるが、「大舞台には強い。うまくいけば勝てる」と自信たっぷりだ。2大会連続メダルを目指し、24年にはチームを作った。練習メニューは全て自分で考えるなど工夫を重ねた。「この4年間やってきたことを出し切って、後悔のないようなレースをできれば」。世界の強豪を超えていく。