8日のスノーボード男子のパラレル大回転予選で、斯波(しば)正樹(TAKAMIYA)は1回目でワックスの不正があったとし…

 8日のスノーボード男子のパラレル大回転予選で、斯波(しば)正樹(TAKAMIYA)は1回目でワックスの不正があったとして、失格となった。斯波は9日に自身のインスタグラムを更新し、一連の経緯と心境を記した。

 斯波は「予選1本目終了後のワックス検査において、使用が禁止されているフッ素が検出されたため、失格(DSQ)という判断が下されました。検査結果としては、滑走面の左足より前方はフッ素検出なし(ゼロ)、それより後方にかけて明確なフッ素反応が確認されています」経緯を説明した。

 その上で「これまでワールドカップを通じて、同一の板・同一のワックス構成で毎試合フッ素検査を受けてきましたが、陽性が出たことは一度もありません」とした。ワックスは練習時に自ら作業しているが、大会期間中はプロのサービスマンに正式に依頼。ただ、「今回のオリンピックでは宿泊地とワックスキャビンが離れており、加えて、いつも依頼しているサービスマンも事情により別の場所に滞在していたため、物理的・時間的な制約から、今回は便宜的にチームコーチにワックス作業を依頼しました。(エッジ作業は自分で行っています)」と説明した。

 失格後には、非公式という前提のもと、フッ素検出機器を使用した再検査を実施。「レースボードではない予備ボード 陽性が出たレースボードの、陽性が出ていない部分に、同一のスタートワックスを同じコルク・フェルト・ブラシで施工 その結果、フッ素は検出されませんでした(陰性)」と報告した。全日本スキー連盟を通じてワックスキャビン付近の監視カメラ映像を受け取り「私自身およびスタッフがそれぞれ確認を行う予定です」とつづった。

 自身について「メダル候補と呼ばれる存在ではありません」とし、「そうした現状を踏まえても、誰かが意図的に私を陥れる理由があるとは、正直なところ考えにくいと感じていますと主張。一方、近年は毎シーズン2000万円以上の活動費を自ら集め、ほぼ全額自己資金で競技活動を続けている斯波は「毎試合フッ素検査が行われている状況において、自ら意図的に禁止物質を使用し、失格になりにいく理由は私にはありません。自分自身のキャリアや信頼を損なう行為を、あえて選択する合理性はないと考えています」と切実な思いを記した。

 関係者や家族に対し「不本意な形となってしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。今はまだ、この現実をうまく言葉にすることはできません。それでも、誰もが経験できないことを経験したという事実は、いつか必ず、人生の価値になる。『この経験があってよかった』 そう言える日が来ると、言じています」と心境をつづった。