◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スノーボード女子・パラレル大回転(8日・リビーニョ・スノーパーク) 男女の予選・決勝が行われ…

◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スノーボード女子・パラレル大回転(8日・リビーニョ・スノーパーク)

 男女の予選・決勝が行われ、女子で昨季世界選手権銀メダルの三木つばき(22)=浜松いわた信用金庫=は、予選3位から上位16選手による対戦方式で勝ち上がる決勝トーナメントに進み、対戦相手に0秒02及ばず準々決勝で敗退。金メダル候補として挑んだ2度目の五輪は6位入賞で終えた。

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 決して環境に恵まれたわけではない。小学6年でプロ資格を取得した三木は、中学に上がると国際舞台に戦いの場を移した。実力が上がるに比例し、遠征費がかさむのも事実。中学1年で初めて協賛企業を探し求めて、自身をアピールする場に立った。地域の企業の集会に参加させてもらい、スーツ姿の大人からの目が一身に注ぐ。「最初は緊張して泣いてしまいましたね」と苦いスタートだった。

 今では23年からスポンサー契約し、現在の所属先である地元・静岡の浜松いわた信用金庫を始め、公式ページには12の企業が並ぶ。15歳だった18年から協賛を受ける掛川自動車学校では、普通自動車免許を取得。ミラノ五輪に向け、三木がラッピングされた教習車「つばき号」も作られた。金銭面の支援だけでなく、五輪金メダルの夢へ、企業と歩幅を合わせて歩んできた。「スノーボードは競技を継続すること自体にお金がかかる。スタートラインに立てることは、当たり前ではない。感謝の気持ちが強い」と思いを込める。

 8日は、浜松いわた信用金庫から三木を支えてきた川上恵介さんら2人が現地で応援。6日にリビーニョ入りし、金庫で寄せ書きを集めた日の丸を関係者を通じて三木に届けた。「めっちゃうれしいと喜んでくれたみたい」とパワーを送った。5月には地元・静岡を愛する三木とともに、子ども向けのイベントも計画中。「支えてくれる皆さんに最高の滑りを届けたい」と五輪金メダルの夢を追う中で最高の出会い。競技者以上に、三木にとって人生の財産となった。

 三木は「多大なる応援、ご支援ありがとうございました。本当に、皆さんにメダルをお見せしたかったんですけど、泣かないって決めたんですけど、できなくてすごく悔しいです。でもこれが今の実力だと思いますし、やりたいことはやれましたし、あまり深く緊張せずに、しっかり体が動いていたので、受け止めることができるし、後悔はないです。ただやっぱり、悔しい気持ちはあるので、また4年間しっかり頑張って皆さんの前で、さらに強くなったねって言ってもらえるような滑りがしたいと思います。本当にありがとうございました」と感謝の言葉を日本で応援する仲間たちに贈った。 (宮下 京香)