初めての冬季五輪の取材で洗礼を浴びた。標高1816メートルのイタリア北部にあるリビーニョ。スノーボードやフリースタイル…

 初めての冬季五輪の取材で洗礼を浴びた。標高1816メートルのイタリア北部にあるリビーニョ。スノーボードやフリースタイルスキーの会場になっている。取材初日にスノーボード・ビッグエアのナイター練習後、午後10時過ぎの最終バスを待っていた。ボランティアなど10人以上の関係者の列があり、談笑しながら待っていたが、乗るはずだったバスが、停留所で止まる気配もなく走り去った。

 「Why?」と声も上がった。雪が舞い、気温は氷点下7度の極寒の中、その後、1時間ほど待ったが、代車も来ない。イタリア在住のスタッフから「イタリア人は自分と家族を大事にしている。一刻も早く業務を終えて帰りたかったんだろう。ここで10人を乗せたら、降ろすのに時間がかかるからね」と冗談交じりに言われたが、凍えて死にそうだった私は、全く笑えなかった。

 結局、同じく待ちぼうけになったスタッフが呼んだタクシーに乗せてもらった。日付が変わった頃にバスで約50分の宿泊先まで山道を下ることができたが、寒さと文化の違いに面食らう形になった。晴れた日に周囲を見渡せば、思わず声が出るほどきれいな雪景色が広がっているのに。この先が不安だ…。(宮下 京香)