◇ノルディックスキー・ジャンプ W杯(24日、札幌・大倉山ジャンプ競技場) 女子個人第21戦(ヒルサイズ=HS137メー…
◇ノルディックスキー・ジャンプ W杯(24日、札幌・大倉山ジャンプ競技場)
女子個人第21戦(ヒルサイズ=HS137メートル)が札幌市の大倉山ジャンプ競技場で行われ、2月開幕のミラノ・コルティナ五輪代表の丸山希(27)=北野建設=は、1回目130メートル、2回目126・5メートルの合計256・7点で4位に入った。大けがで22年北京五輪出場を逃したが、ソフトボール女子で21年東京五輪金メダルメンバーの藤田倭(やまと、ビックカメラ高崎)から金言を授かり奮起し、五輪代表までたどりついた。高梨沙羅(クラレ)は11位、勢藤優花(オカモトグループ)は12位、伊藤有希(土屋ホーム)は18位だった。
迷っても今のニューヒロインは簡単には崩れない。丸山は、1回目に130メートルを飛んで2位につけた2回目。他選手からスタートゲートを1段下げて挑んだが、126・5メートルと飛距離を伸ばせず4位にとどまった。「2回目はゲートが下がって目線だとかを考えすぎてしまった。ちょっと足裏のポジションを迷ってしまって、薄くなってしまった」と反省したが、ゲートを下げた中でもK点(123メートル)を大きく越えてきたところに状態の良さがうかがえる。五輪の壮行試合で存在感は見せられた。
22年北京五輪は、21年の全日本選手権で転倒し、左膝靱帯(じんたい)を損傷する大けがを負った影響で、出場を逃した。それまで、代表入りは確実視されていただけに、失意のどん底だった。その心をすくい上げてくれたのが、リハビリ期間中に知り合った21年東京五輪ソフトボール金メダルメンバーだった藤田倭(やまと)=ビックカメラ高崎=の「4年に1回あるだけ幸せだよ」という言葉だった。
ソフトボールは21年東京大会で五輪に採用されたものの、次の24年パリ大会は除外された。大舞台に挑戦することすらできない競技もある。丸山は「4年に1度大きな舞台を目指せることは、すごく幸せなことだと心打たれました。すごく勇気づけられました」と前を向く力をもらった。藤田の言葉がそのまま「金言」になった。
初五輪が目の前に迫ってきた。23日に五輪代表で今の状態を「85%」と話し、大舞台までに15%を埋める作業に入っている。「ここにきてちょっと後ろ重心で落ちてしまうジャンプが続いているなと感じています。空中でちょっと後ろに持っていかれるような感覚です。まずはアプローチ(助走姿勢)をやっていきたい。飛距離が出ないと上位には食い込めないので。今日、薄くなったところを最優先にやっていきたい」と課題と向き合い続ける。
今季のW杯で開幕3連勝を成し遂げ、20日の蔵王大会でも優勝するなど今季6勝。夢舞台での金メダルへ、「やるべきことに集中していきたい」と丸山。札幌から大きなステップを踏んでいく。(松末 守司)