「大相撲初場所・14日目」(24日、両国国技館) 横綱大の里が、単独首位だった新大関安青錦を押し倒し、2桁に星を伸ばし…
「大相撲初場所・14日目」(24日、両国国技館)
横綱大の里が、単独首位だった新大関安青錦を押し倒し、2桁に星を伸ばして、前例のない13日目を終えトップと2差からの逆転優勝に望みをつないだ。安青錦は3敗。平幕熱海富士は関脇霧島との3敗対決を浴びせ倒しで制して首位に並び、静岡出身力士初の賜杯に近づいた。霧島、平戸海を浴びせ倒した欧勝海、関脇高安を送り出した阿炎も4敗で続く。6人が優勝の可能性を残し、千秋楽は最大5人による優勝決定戦の可能性が出てきた。
これが横綱だ、と言わんばかりだった。大の里は立ち合いで少し右に動いた安青錦を右のど輪で押し上げ、左おっつけ、右でひと押し。吹っ飛ばすように押し倒し、悠然と勝ち名乗りを受けた。
安青錦を3敗に引きずり下ろした。「下半身がここ数日安定してきた。下に入れればいけるかなと考えた」と声をはずませた。先場所の安青錦戦で左肩を負傷し、途中休場に追い込まれた。強烈な左おっつけも披露。「前に出てくれて良かった。あと2番なので腹を決めた」とうなずいた。
場所前から左肩は万全ではなかった。強行出場したが、中日から3連敗。休場危機に陥った。11日目には師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が「本人が出る、と言った。本場所で戦うのが力士」とした上で「これからの相撲人生で大事になる」と苦境の価値を説いていた。
見事な巻き返しを見せた大の里。「連敗もあって、勝ち越しもどうかと思った。2桁いけたことで大きな場所になった」と感慨を口にした。八角理事長(元横綱北勝海)からも「体が硬い人には力が通じるから効くんだよね。横綱の力を見せた。今場所一番いい相撲」と高く評価された。
4敗で賜杯の可能性を残した。13日目を終え、首位と2差から逆転優勝した例はない。数々のスピード記録を樹立した男なら、という期待も膨らむ。大の里は「そこは全く。あした勝っても11番。11番で優勝はないんじゃないかな」と関心を向けなかったが、価値のある10勝目だったことは間違いない。
豊昇龍との千秋楽。「もう一番、しっかり頑張る」と気を引き締めた。