◆大相撲初場所13日目(23日、東京・両国国技館) 関脇・霧島が東前頭14枚目・獅司との3敗対決を寄り切って制し、3度目…

◆大相撲初場所13日目(23日、東京・両国国技館)

 関脇・霧島が東前頭14枚目・獅司との3敗対決を寄り切って制し、3度目の優勝へ新大関・安青錦との1差を守った。三役で10勝目にも到達し、再大関への起点もつくった。西前頭4枚目・熱海富士も西前頭12枚目・阿炎を突き落とし、静岡県勢初優勝へ3敗を死守した。両力士は14日目に生き残りをかけた直接対決に挑む。

 これが大関経験者の実力だ。霧島は取組前から獅司をのみ込んでいた。立ち合いが2度合わなくても「稽古もしたことはないが、相手が緊張しているな、気がはやっているなと感じた」と余裕たっぷり。立ち合いですぐにもろ差しに体勢をつくると一気に寄り切った。後半戦の九重審判長(元大関・千代大海)が「まばたきしている間に終わった」と舌を巻く快勝だった。

 3敗を守り、首位の安青錦を1差で追う。それでも、「優勝争いはあまり考えずやる」と浮かれていない。23年九州場所で2度目の優勝後、後半の取りこぼしが目立ち最後までV争いに絡めなかった。その教訓を生かし「優勝のことを最初から考えてはダメ。先のことを考えない」と一日一番に集中するようになった。

 大関だった2年前の初場所は初の綱取りだった。13日目を終えて2敗で首位並走も、琴ノ若(現・琴桜)、照ノ富士に連敗。V逸し綱取りにも失敗した。その後は、焦りから稽古をし過ぎた結果、首痛を発症。24年名古屋場所で関脇に転落した。稽古量より質を重視するようになり、体調も戻ってきた今場所、初日の朝に「あれからまだ2年…。自分ではすごく頑張っている。大関に戻りたい」と再出発を誓った。

 今場所10勝目を挙げ、大関の昇進目安である「三役で直近3場所33勝」の起点を再びつくった。先場所は前頭2枚目で11勝。八角理事長(元横綱・北勝海)は「元々、横綱を目指した力士。あと2勝は上積みしたい。(平幕が起点で昇進した)安青錦の例もある」と来場所での大関復帰の可能性も否定しなかった。「あと2日しっかりやる」と霧島。新大関・安青錦との対戦を終えているため自力優勝の可能性は残っていないが、あと2日。連勝締めで逆転Vのチャンスをうかがう。(山田 豊)