2025年度のシーズン、京都産業大学ラグビー部はまたも全国大学ラグビーフットボール選手権の準決勝(1月2日、MUFGス…
2025年度のシーズン、京都産業大学ラグビー部はまたも全国大学ラグビーフットボール選手権の準決勝(1月2日、MUFGスタジアム〈国立競技場〉)で涙をのんだ。選手権3回戦の慶応大学戦、準々決勝の東海大学戦ともに劇的な逆転勝利を収め、5年連続で準決勝進出を決めた。しかし、準決勝では関東大学対抗戦王者・明治大学の前に19-37と力負けを喫し、初の決勝の舞台に駒を進めることはできなかった。
「歴史を変えたいという気持ちが強かった。負けて悔しかった」。そう振り返るのは、チームの主軸・LO石橋チューカ(3年・経営学部)だ。自身にとって3度目となる国立の舞台だったが、敗戦を「個々のスキルで相手を上回れなかった」と分析した。それでもこの悔しさを糧に、「来年こそ日本一を目指す」と意気込む。
石橋は2025年度シーズンを振り返り、「70点」と評価する。持ち味のタックルやボールキャリーを磨き、フィジカル面でチームに貢献した一方、課題も認識している。「ラインアウトの精度を自分の力で高められなかった」「もっとコミュニケーションを取れていたらトライを防げる場面もあった」と、力不足を痛感する場面も多かった。
それでも、個人として成長した部分も大きい。石橋は春シーズン、3年生ながら10人リーダーの1人に選ばれると、チーム内での発言の回数も増えた。「言ったからにはやらないといけない。責任感を持ってプレーする機会が増えた」とチームを背負う意識に変化が生まれた。
主将のFL伊藤森心(4年・国際関係学部)や副主将のSO吉本大悟(4年・現代社会学部)からは、最後まで決して諦めない姿勢を学んだ。ノーサイド直前まで劣勢に立たされた選手権の慶応大戦、東海大戦について、「ミスしたとき、これで負けてしまうんだと心が折れかけた。それでも森心さんはそういう姿を見せずに、最後まで体を張り続けてくれた」と振り返る。逆境でもひたむきなプレーでチームを鼓舞するキャプテンらの姿に、石橋自身も奮い立たされた。
大学ラグビーの集大成として迎えるラストシーズン。4年生から引き継いだ伝統を胸に、石橋は「背中で見せるプレーで引っ張りたい」と力強く語る。歴代の先輩たちが越えられなかったベスト4の壁。そしてその先の「大学日本一」。誰よりもハードワークし続けるその姿勢で、石橋が京産大を新たな景色へと導いてくれるだろう。(藤田 みのり)
◆石橋 チューカ(いしばし・ちゅーか)2004年4月10日、兵庫県姫路市生まれ。21歳。報徳学園高卒。ポジションはLO。昨年3月にはU23日本代表に選出された。好きな食べ物は納豆キムチ。190センチ、105キロ。