<大相撲初場所>◇12日目◇22日◇東京・両国国技館安青錦(21=安治川)が、20年ぶりの新大関優勝に向けて単独トップに…

<大相撲初場所>◇12日目◇22日◇東京・両国国技館

安青錦(21=安治川)が、20年ぶりの新大関優勝に向けて単独トップに立った。前頭熱海富士との2敗対決を寄り切り。140キロの自身よりも、55キロも重い相手を終始攻め切った。新入幕以来、6場所連続の2桁白星到達となる10勝目。自身が持つ新入幕からの連続2桁白星の最長記録を更新した。元横綱白鵬が06年夏場所で果たして以来、20年ぶりの新大関優勝を狙う。関脇霧島ら6人が、1差の3敗で追う展開となった。

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195キロの相手にひるまず、安青錦は1度も引かなかった。立ち合いから突っ張り、距離を詰めた。まわしを引かれることを嫌った熱海富士に、再び距離を取られても、諦めずに組みついた。最後はもろ差しになり、相手の上体を起こして“辛抱勝ち”の寄り切り。取組前にトップで並んでいた2敗対決を制した。直前の取組で、もう1人、2敗だった前頭阿炎が敗れており、単独トップに立った。

しこ名のイメージを体現したような、青い締め込みを前日11日目まで着けていた。それを突如、この日から変更した。新たな締め込みは黒。実は師匠の安治川親方(元関脇安美錦)が、現役終盤に着けていたものを4日前に譲り受け、この日から着用した。安青錦はこの日で4連勝。験直しで締め込みを替える関取はいるが、好調の流れで替えることは極めて珍しい。取組後の安青錦は「特に理由はない」と即答。好調の流れも「そういうのは気にしない」と、淡々と話した。

それよりも「着けられる機会があったら、着けたいと思っていた。着けないともったいない」と、尊敬する師匠から譲り受けて以降は、連日、朝稽古で着けてなじませてきていた。長さは、少し違ったが「(まわしを)切るほどではなかった」と、サイズはピタリ。何よりも「一緒にやってきているので」と、二人三脚の師弟関係だけに、不思議となじむ感覚があった。

2場所連続、新大関としては20年ぶり優勝に向けて単独トップに立った。それでも変わらない。「特に気にしない。あと3番ある。しっかり集中してやっていく」。すでに勝ち方も知っている。安青錦が、優勝候補の本命に躍り出た。【高田文太】