<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇22日◇北京国家体育館◇女子ショートプログラム(SP)【北京=勝部晃多】2月6日開…

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇22日◇北京国家体育館◇女子ショートプログラム(SP)

【北京=勝部晃多】2月6日開幕のミラノ・コルティナ五輪代表の17歳中井亜美(TOKIOインカラミ)が、73・83点で首位発進した。冒頭で大技トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をこらえながら着氷。大崩れしない成長を見せ、初優勝へ前進した。

初出場の青木祐奈(MFアカデミー)は、71・41点で2位。五輪代表の千葉百音(木下グループ)は演技後半にジャンプで転倒し、68・07点で3位発進となった。

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中国ファンからの「アミ」コールが飛び交う中、中井は控えめに両腕を水平に広げた。セーフのポーズ。初出場の4大陸選手権で堂々のSP首位発進に、「なんとかこらえられた」と白い歯を見せた。

冒頭の大技3回転半だった。「自信を持って挑んだ」というSPで、気持ちがから回った。跳び上がりで勢いがつきすぎたあまり、体勢が崩れた。失敗した12月のグランプリ(GP)ファイナルと同様の状況に、リンクサイドで見守った中庭コーチは、「ステップアウトすると思った」。着氷後にバランスを崩し、逆の足もついてしまうミスを覚悟した。

だが、17歳は強かった。右足を深く沈み込ませながらも、左足は意地でもつけない。踏みとどまり、出来栄え点の減点を最小限にとどめた。「あの時(ファイナル)のことがフラッシュバックしたけど、必死にこらえられた」。メンタル面も、並大抵の17歳ではなかった。以降は慎重になりそうなところだが、「あんな跳び方をした自分にびっくりして、笑っちゃうぐらい面白かった」と逆に大胆になった。続くルッツ-トーループの連続3回転、3回転ループと1点以上の加点を引き出し、演技をまとめた。中1時から指導する恩師が、「成長を感じます」と大きくうなずく2分40秒だった。

2週間後に迫る五輪に向け、心身ともに状態は上向いている。この日の午前中練習では「45分のバスに乗りたかったから」と誰よりも早く小走りで切り上げ、ホテルで20分間の仮眠を取った。「自信がある」の言葉通り、五輪前哨戦でも雰囲気にのまれずマイペースに調整を続ける。五輪の個人戦の滑走順は世界ランキングに左右され、得点が出やすいとされる後半グループに入るために今大会でポイントを獲得しておきたい狙いもある。「どれだけ今の力が発揮できるか楽しみだった。かなりいいところまでいけてるのでこのままミラノに持っていけたら」。夢の場所へ新たなタイトルと自信をひっさげていく。

◆4大陸選手権 国際スケート連盟(ISU)主催で、欧州以外の国・地域(アメリカ、アジア、オセアニア、アフリカの4大陸)が参加する。第1回は99年で毎年1月か2月に開催。同時期に行われる欧州選手権に対抗し、選手たちに国際経験を積ませることが目的。参加枠は各国最大3人(3組)まで。女子日本勢は24年の千葉百音以来、2大会ぶりの優勝を目指す。