ダイワメジャーと聞いて、真っ先に思う言葉といえば「のど鳴り」。正式名称は「喘(ぜん)鳴症」と言われ、咽頭口が狭くなり、…

 ダイワメジャーと聞いて、真っ先に思う言葉といえば「のど鳴り」。正式名称は「喘(ぜん)鳴症」と言われ、咽頭口が狭くなり、当然、空気の入りが悪くなるから競走能力にも影響する病気だ。3歳夏に発症して、引退を考えるほど深刻だった。私もぜんそくの持病を持ち、ダイワメジャーの気持ちはよくわかっていた(つもり)。だが、想像を絶する走りだったのだ。

 手術によって改善されたが、親しくさせていただいた同馬の調教担当・飯田直毅助手とトレセンで顔を合わせるたびに「のどはどう?」と聞けば「鳴ってますよ」と。気になるので、これがあいさつ代わりでもあった。だが、それはつまり、完治していなかったということだ。

 それでいて…。獲得したG1タイトルが06年天皇賞・秋など5つ。長距離の有馬記念でも2年連続3着と健闘するなど、マイル戦にとどまらない活躍をした。ある人が言っていた「のどが鳴っていなかったら、どれだけ走ったんだろうなぁ」という言葉がいまでも忘れられない。

 産駒は重賞55勝。G1も11勝した。それは、ダイワメジャーのたぐいまれな身体能力を示している。産駒で後継馬の一頭・アドマイヤマーズは種牡馬として、すでにG1馬(エンブロイダリー=25年桜花賞、秋華賞)の父となっている。ダイワメジャーの血はまだまだ走り続ける。

(90年~22年競馬担当、春木 宏夫)