<大相撲初場所>◇9日目◇19日◇東京・両国国技館自己最高位の東前頭筆頭で今場所に臨んだ一山本(32=放駒)だったが、早…
<大相撲初場所>◇9日目◇19日◇東京・両国国技館
自己最高位の東前頭筆頭で今場所に臨んだ一山本(32=放駒)だったが、早々に負け越しが決まった。小結王鵬にはたき込まれて1勝8敗。取組後は「負けても前に攻めた。来場所につなげられるように、残りも取っていきたい」と、さわやかな表情で話した。
今場所は、ともに結び前で取った両横綱戦から、高速帰り支度が話題となった。取組終了から4~5分で、風呂場で足を洗い、まわしを外し、着物に着替え、取材対応までする。非公式ながら“史上最速”を更新してきたが、この日「なぜ、そんなに急ぐのですか?」という、根本的な質問に丁寧に答えた。
一山本 こんな僕でも、サインをほしいと言ってくださる方がいまして。打ち出し後に、そういう方に対応してしまうと、混在状況を生んでしまい、他のお客さんにも迷惑をかけてしまうと思うんですよね。それは、僕が望むものじゃないんですよ。それなら、僕が打ち出し後、お客さんが大勢出てくる前に、走って帰ればいいだけだと思って。もちろん、わずかな人数でも、サインをほしいと言ってくださる方に、対応したいのはやまやまです。でも、それ以上に他に迷惑もかけたくないので。よしっ! だいぶ、いろんなところに気を使いながら答えられたぞ(笑い)。
“優しすぎる力士”“気づかい横綱”ともいえる、一山本らしい答えだった。本筋とは異なる、最後の最後に聞いた記者のこのような質問にも、笑顔で丁寧に答えた一山本。最後も恒例の「お疲れっした!」という、明るい笑顔を伴ってのあいさつを言い、小走りで支度部屋を後にした。【高田文太】