西武平良海馬投手(26)が18日、地元の沖縄・石垣島での自主トレを公開した。昨季のセーブ王は侍ジャパンに選出され、3月の…
西武平良海馬投手(26)が18日、地元の沖縄・石垣島での自主トレを公開した。昨季のセーブ王は侍ジャパンに選出され、3月のWBCでは守護神を託される可能性も十分。ペナントレース本番は先発に再転向するものの「サイ・ヤング(賞を)取るくらいの気持ちで」と、両面構えでの調整も問題なし。この日もメジャー球でキャッチボールを行うなど、亜熱帯の故郷から世界一へ始動する。
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原色の青空の下、平良が心地よさげに投げる。日が沈めば、国内では比類なき満天の星が。流れ星も飛び交う亜熱帯で生まれ育った平良はロマンチスト、というよりはリアリスト。石垣島のことを問われても「暖かくて動きやすく、練習環境もあって。いいなと思います」と野球軸でシンプルな回答だ。
リアリストで合理的なだけに「プレッシャーはゼロです」という言葉も深みがある。連覇がかかる、世界一の胴上げ投手となる9回のマウンドを任されるかもしれなくても、だ。「(抑えで登板したら)自分が任されているので、誇りを持ってやっていきたいと思います」と迷いもない。
メジャー挑戦の今井が抜け、大成功した抑えからエース格として先発に戻る。青空と星空のような両極での輝き。先発調整をしながら、WBCの1イニング起用に備える。それでも調整の難しさは「そんなにないかな」と事もなげ。「先発は1イニング1イニングを全力で投げた結果、何回まで行けるか、みたいなとこかなと思ってるんで」とどこか説得力がある。
背は「大きい」まで至らずも、160キロを投げる能力を得た。誰もがリスペクトする研究熱心さ。島での学生時代は「友達とふざけるタイプで…」と授業は上の空もあったが、今では投球と連動する物理が得意科目だ。この日、ウエートトレに言及した時も。
「100キロのバーベルを1秒かけて上げるのと2秒かけて上げるのじゃ、1秒のほうが仕事としてはキツいじゃないですか」
仕事という単語を“業務”の意味ではなく、ジュールの単位を使う物理用語として自然と口にする。プロアスリートだからこそ先発でも抑えでも、この日使ったメジャー球でも対応。「特に違和感ないです」と誇りを込める。
島で主催した少年野球大会では指導者のベンチ入りをNGにした。「勝利に向かうんじゃなく、自分たちで考えた方が成長につながると思うので」。考えて考えて、日の丸を背負う投手になった。背負うにとどまらず“世界一への1球”の権利のある投手になった。【金子真仁】
○…平良は昨秋の韓国戦ではピッチクロックの対象となる場面があった。WBCでの対応については「大丈夫だと思います」と事もなげに話した。「もともと(バッテリーの)サイン交換が長いから入ったシステムじゃないですか。捕手が(ピッチコムを)持ってたら意味なくないかなと」と“平良節”も披露していた。