前広島の田中広輔内野手(36)が17日、マツダスタジアムで会見し、現役引退を発表した。昨季限りで広島を退団し、自由契約…
前広島の田中広輔内野手(36)が17日、マツダスタジアムで会見し、現役引退を発表した。昨季限りで広島を退団し、自由契約となって現役続行を希望したものの、NPBのチームからのオファーがなく昨年末に決断。2016年からのリーグ3連覇の立役者であり、盗塁王やベストナイン、ゴールデングラブ賞にも輝いた広島一筋12年の名手が、ユニホームに別れを告げた。今後は未定ながら、広島を拠点に活動していく。
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プロとしてグラウンドに立ち続けてきた中での信念を聞くと、田中は即答した。
「野球に対して、本当に手を抜かなかった。どうやって生き残っていくかを常に考えながらやってこられたのは、誇れることかな。成績に関しては、満足しているところはないが、そうやってこれたのは良かった」
広角に打ち返す打撃や堅実な守備。何より隙を突いた果敢な走塁は、広島野球の代名詞だった。
25年ぶりの歓喜を手繰り寄せた16年9月10日の巨人戦。三回1死一塁で、遊撃・坂本の失策を見逃さず、一塁から生還した。凡事徹底があったからこその1点。誰もが印象に残っているプレーは、信念を体現したとも言える。
昨季の2軍戦前。若手に交じり、手を抜かない練習姿勢に2軍首脳陣は目を細めていた。全力で駆け抜けた12年のプロ野球人生。その経験を、いつかチームに還元してほしい。(デイリースポーツ・市尻達拡)