<バレーボール全日本高校選手権(春高バレー):東山3-0雄物川>◇10日◇第5日◇男子準決勝◇東京体育館第78回全日本バ…

<バレーボール全日本高校選手権(春高バレー):東山3-0雄物川>◇10日◇第5日◇男子準決勝◇東京体育館

第78回全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)に出場した東北チームの振り返り第2回は、男子4強の雄物川(秋田)。準決勝で優勝した東山(京都)にストレート負けするも、最後までチームテーマでもある「執念」を見せた。昨年10月には宇佐美大輔前監督(46)が暴力問題で退任するも、同校OBでもある赤川育也監督(23)が再建し、4強入りを果たした。

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初の決勝進出を目指した雄物川は、またも準決勝の壁に阻まれた。それでも、センターコートには、最後の最後まで笑顔があった。長井慶介主将(3年)は「練習試合からミスや失点をしても雰囲気が悪くならないように、引きずらないように切り替えてやってきました」と常に春高を想定。劣勢の場面でも常に笑顔を絶やさなかった。

国民スポーツ大会(国スポ)では3位となり、追われる立場になった。昨年10月に就任した赤川監督は「プレッシャーもある中で、勝ち抜いて行くには自分たちのバレーをするしかない」と伝えてきた。

さらに、就任からここまでの約3カ月は「のびのびプレーができる」環境づくりに徹してきた。マンツーマンでの対話を大事にし、コミュニケーションを欠かさずに取ってきた。「何よりも選手たちのことを1番に考えて、春高でしっかりプレーできるようにやってきました」。伝統ある強豪校の監督として、少なからずプレッシャーもあったが、選手のために突き進んできた3カ月だった。

大舞台でプレーする姿はまさに、指揮官が目指したものだった。「最後まで諦めずに戦っている姿を見て、本当にいい選手たちだと思いました」。赤川監督の目には涙もあった。「大変な1年だったと思いますが、雄物川の伝統をしっかりとつないでくれました」。教え子でもあり、後輩でもある選手らに感謝した。

指揮官としての去就は未定だが、今後もチームに携わる予定だ。逆境を乗り越え、チームを立て直した赤川監督。これからも雄物川の伝統を守っていく。【木村有優】