「大相撲初場所・5日目」(15日、両国国技館) 阿炎が千代翔馬を突き落とし、初日から5連勝。勝ちっ放しは欧勝馬と平幕2…

 「大相撲初場所・5日目」(15日、両国国技館)

 阿炎が千代翔馬を突き落とし、初日から5連勝。勝ちっ放しは欧勝馬と平幕2人となった。優勝経験のある31歳が、昨年の低迷をバネに、2023年に死去した先代師匠への感謝を胸に、再躍進を誓った。横綱は大の里が隆の勝を土俵際の突き落としで逆転して連敗を免れ、豊昇龍は若隆景を寄り切った。新大関安青錦は大栄翔を寄り切り連敗を阻止したが、琴桜は伯乃富士に寄り切られて連敗を喫した。

 攻め込まれても余裕があった。阿炎は片足を浮かせ、ひらりと千代翔馬を突き落とした。相手の寄りに下がりながら左に逃れ、いなして体勢を崩した。「思った通りではないが、横に動いて良かった。慌てなかった」とうなずいた。

 無傷5連勝は24年春場所以来。「いい相撲を取ろうと思っていない。勝つことだけを考えている」。内容よりも結果を求める。内容を求めた昨年は勝ち越し1場所のみ。秋、九州と、初めて2場所連続の2桁黒星を喫していた。

 23年12月に60歳で死去した先代師匠、元関脇寺尾の福薗好文さんからは「負けて覚える相撲かな」とよく声をかけられた。それでも「あれは負けた時の、先代なりの優しさだったと思う。僕は甘えていた。今年は勝ちに行く」と覚悟を決めた。

 3日には夫人と先代の墓前で奮起を誓った。後援者からの何げない「大人になったな」という言葉も「刺さりました」という。「子どもが生まれて落ち着いたな、とも言われたけど、土俵では関係ない。闘志が出ていないのかな」と自問自答。今年のテーマ「勝ちにこだわる」へと至った。

 そもそも何でもやるのが持ち味だった。22年九州場所の優勝決定ともえ戦では、高安を立ち合い変化で下し、続く大関貴景勝を堂々押し出して優勝した。内容はともかく無傷5連勝だ。阿炎は「勝ったのでよし。気持ちも乗ります。僕は横綱ではないので」と連勝継続を誓った。