<バレーボール全日本高校選手権(春高バレー):東山(京都)2-0東北(宮城)>◇7日◇第3日◇2回戦◇東京体育館第78回…

<バレーボール全日本高校選手権(春高バレー):東山(京都)2-0東北(宮城)>◇7日◇第3日◇2回戦◇東京体育館

第78回全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)は11日に男女決勝戦が行われ、男子は東山(京都)、女子は金蘭会(大阪第1代表)の優勝で幕を閉じた。出場した東北チームの振り返りを2回に分けて紹介する。男子で4年連続34度目出場の東北(宮城)は2回戦で東山にストレート負けを喫した。だが、新チーム始動時から絶対的エース不在と、例年と異なる中でつかんだ春高切符は、まさにチーム力の結晶だった。

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序盤から大会屈指のアタッカー陣がそろう東山の攻撃に苦しんだ。立ち上がりはサービスエース含む5連続失点と主導権を握られた。第1セット(S)を18-25、第2Sを21-25で落とし、ストレート負けした。それでも、東北は189センチの遠藤駿(3年)を軸に、最後まで食らいついた。吉田康宏監督(55)は「苦しい1年だったと思います。その中でも今年(のチーム)を作ってくれたので、なんとかいい形で終わらせてあげたかったので申し訳ないです」と話した。

東北はこれまで、現中大・坂本アンディ世凪(2年)や現早大・安食浩士(3年)ら「絶対的エース」が攻撃をけん引してきた。さらに、新チーム始動後はセッターが抜けた穴も痛手だった。「ある意味骨格が抜けた状態でのスタートで、全て手探りで入った1年でした」と吉田監督。県内では王者に輝くも、全国では苦戦を強いられることが続いた。「遅れないように、取り残されないように」。必死だった。

3年生にとっても例年とはひと味ちがった1年だった。「エースがいないなら全員が頑張るしかない」と始まった新チーム。練習やトレーニングの内容は例年以上で、音を上げそうになったこともあった。「どういうバレーをしたらいいのかわからなくなったこともありました」と遠藤。それでも、別カテゴリーチームとの練習試合も多く重ねるうちに、戦い方を学んだ。

見つけ出した答えは「チーム力」だった。決して派手さはない。それでも、バランスがあるからこそ、抜群の安定感を誇る波のないチームに仕上がった。初戦の高松工芸(香川)戦、第2Sは1年生含むリザーブメンバー主体で勝ちきるなど、全国でも層の厚さを証明した。

遠藤は大学でもバレーを続けるつもりだ。「この先、高校での3年間が原動力になることがたくさんあると思います。本当にやりきった3年間でした」と力強く口にした。「日本一」の夢は、伝統をつないだ3年生から後輩へと託された。【木村有優】