ミスターの思いは次世代へと引き継がれていく。野球殿堂博物館は15日、今年の殿堂入りメンバーを発表し、エキスパート表彰で栗…

ミスターの思いは次世代へと引き継がれていく。

野球殿堂博物館は15日、今年の殿堂入りメンバーを発表し、エキスパート表彰で栗山英樹氏(64=日本ハムCBO)が選ばれた。

スピーチに立った栗山氏は「1人でも多く野球に感謝して、野球を広めてもらって、さらに野球の伝道師となる、そういう若い人たちに対して、自分のできることを精いっぱいこれからやっていきたいと思います」と今後の決意を語った。

「野球の伝道師」とは、アテネ五輪で代表監督を務めた長嶋茂雄さんが代表メンバーに伝えた言葉だ。「野球の伝道師たれ」と。同じ言葉を、栗山氏も選手たちに投げかけている。

23年のWBC。栗山監督率いる侍ジャパンは決勝で米国を倒し、3大会ぶりの世界一を奪回した。チームが解散となる前、栗山監督は選手たちに言った。

「あなた方は野球界の伝道師なんです」

世界一となった選手たちが「プロ野球を盛り上げてくれる」と期待を込めた。

あれから3年。この間の選手たちの“活動”は、栗山氏の目にどう映っていたのか。壇上でマイクを握ると、一気に言葉を重ねた。

「例えば、今回のWBCもそうですけど、今年メジャーに挑戦する選手たちも、もう当たり前のように『WBC行きます』『日本野球のために尽くします』と。彼らのそういう行動、発言はすごく夢を感じます。我々が日本の野球をちゃんと伝えますと感じるんです。だから、僕が言ったからということではなく、長嶋さんがずっと言われていた、次の世代に野球を伝えなきゃいけないんだ、野球の伝道師たれという思いを、みんなが感じながらやってくれてるなと感じます」

監督を退き、少年野球と触れ合う機会が増えた。そこで、23年の優勝メンバーの姿を見て野球を始めた、という声を聞くことも多いという。

「僕が言ったってことではなくて。一流選手はみんな分かってて、やり続けてくれている。感謝しかないし、うれしいこと」

26年3月、またWBCの時が来る。新たな伝道師たちの戦いを、栗山氏も応援している。【古川真弥】