今季から清水エスパルスユースの指揮を執る市川大祐新監督(45)が13日、静岡市内で就任会見を行った。自身もクラブの下部組…

今季から清水エスパルスユースの指揮を執る市川大祐新監督(45)が13日、静岡市内で就任会見を行った。

自身もクラブの下部組織からトップチームに昇格し、日本代表としてW杯日韓大会に出場。経験豊富なユース出身のOB指揮官は、高校年代最高峰のプレミアリーグ復帰と、トップチームで活躍できる選手の育成を指導の柱に掲げた。

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会見でのおもな一問一答は次の通り。

-ユース出身者がユースを指揮するのはクラブ史上初となる

「うれしいと同時に責任も感じています。今シーズンは2つの目標を持っています。1つはプレミアリーグへの昇格。2つ目は(8月開幕予定の)『U-21 Jリーグ』で選手を強化し、トップチームでもしっかりプレーできる選手を育てることです。この2つを実現するために、選手が夢中になれるような環境を作っていきたいです」

-昨年はユースとトップをつなぐトランディションコーチとして現場を見た。より、強化が必要な部分は

「タフな選手を育てていきたい。それは精神的とフィジカル面の両方で、それがあるからこそ、選手がピッチで輝けることにつながると思います」

-オファーを受けた時期は

「去年のユースのシーズンが終わってから話をいただきました。ユースはトップに一番近いカテゴリー。もちろん育成もしないといけないですが、結果も重要。結果と育成の両方を選手に求めてやっていきたいです」

-ユース時代に築いた土台は

「やはり目標設定だと思います。自分が何を求めているのか、何になりたいのか、という強い意志が必要だと思います。もちろんユース選手は成長過程でもあるので時間はかかる。選手が理解して成長していけるような環境作りをしていきたいです」

-去年は日本サッカー協会のProライセンス取得のために活動していた。そこで得られたものは

「クラブワークで大学生の指導実践をさせてもらった。そこでトレーニングやリーグ戦での指揮を執らせていただいた。短い期間でしたが、選手との信頼関係や意思疎通は決して時間が作るものではなくて、自分の熱意や情熱があればつながるということを体験できた。リアリティーのある指導実践ができたので、指導へのイメージは沸いてきました」

-直近の3年間はあと1歩でプレミアリーグ昇格を逃している。足りない部分は

「最後のところで勝ちきる勝負強さが必要です。言葉でいえば簡単ですが、本当にいろんな要素がある。いかに真剣勝負の場を持つか、その経験値が必要。それは日々のトレーニングから1つのプレー、1つの勝負にこだわり持てるかだと思う。その積み重ねが最終的に勝負強さにつながっていくと思います。選手が目指す場所は勝負の世界なので、今のうちから経験する必要があると思います」

-トップチームは今年監督が変わった。連係はどのように考えているのか

「U-21ができるということで、そこでユースの選手がプレーする機会も増えると思う。コミュニケーションを図って、選手の成長につなげていきたいです」

-トップチームで定位置をつかめているユース出身選手は決して多くない

「実際にトップで定位置をつかみ切れていないことがここ数年続いている。プロの世界は甘くない。よりタフな選手が必要。ユース年代でも結果を求めないと、真剣勝負にはならない。そこで得たものが選手の課題であり、これからの伸びしろになる」

-トップチームはインテンシティの高いチーム作りをしている。ユースも同じようなアプローチを考えているのか

「強度のところは今のサッカーで切り離せない。そこはユース年代からやっていく必要がある。それがなければ今のサッカーは難しい。そこは常に求めながら、技術的な部分とインテリジェンスな部分も同時にやっていきたいと思います」

◆市川大祐(いちかわ・だいすけ)1980年(昭55)5月14日、静岡市生まれ。清水ユースからトップ昇格し、98年3月21日の札幌戦でJリーグデビュー。同年4月1日の日本代表親善試合韓国戦で国際Aマッチ初出場。17歳322日の代表デビューは最年少記録。02年W杯日韓大会出場。右サイドバックを主戦場に清水や甲府などでプレーし、16年限りで現役引退。Jリーグ通算385試合出場13得点。国際Aマッチ10試合出場。指導歴は清水ジュニアユース監督やトップチームコーチを歴任。