阪神OBで独立リーグ・石狩レッドフェニックス監督の的場寛一氏(48)が総合司会を務める「第22回神戸震災復興フリーライ…

 阪神OBで独立リーグ・石狩レッドフェニックス監督の的場寛一氏(48)が総合司会を務める「第22回神戸震災復興フリーライブONE HEART」が今年も1月17日に神戸市長田区で開催され、ゲストとして高橋遥人投手(30)が参加する。同ライブは震災で甚大な被害を受けた同区出身で、2016年に亡くなったOBの安達智次郎氏が長年、運営に尽力。安達氏を兄貴分と慕い、遺志を継いで活動する的場氏に思いを聞いた。

 震災の教訓を後世に伝え、被災地を勇気づけるべく今年も的場氏は表舞台に立つ。「絶対に風化させない。(石川県)能登も全然復興しきってないと聞くし、彼らのためにも続けていかなければいけない。関心を持ってもらわないと」。風化を防ぐために、継続した取り組みが必要だという。

 今年は、ライブとともに行われるカレーの炊き出しに高橋も参加し会場を盛り上げる。イベント関係者は「高橋投手に安達さんの話をしたらかなり感銘を受けてくれて、『全部協力します』と言ってくれた」と高橋が理念に共感していることを明かした。

 的場氏は尼崎市出身で、愛知県の弥富高から九州共立大を経て1999年度ドラフト1位で入団し、05年に戦力外となった。プロ生活で転機となったのは安達氏との出会い。長田区出身の安達氏は92年度1位で投手として入団し、99年まで在籍後、打撃投手を務めた。共に兵庫県出身で苦悩のプロ生活となった経緯から意気投合。「カンイチ!っていつも呼んでくれて、入団したてからずっとかわいがってくれた」。安達氏が退団後に開いたバーの手伝いをするなど、16年に安達氏が死去するまで関係は続いた。

 今回、自身3度目の総合司会を務めるライブも安達氏との絆から引き受けた。「面倒見が良くてヒーローみたいな人」。長年尽力してきた安達氏の思いを継承する。

 震災当時は愛知県に住んでおりテレビのニュースで一報を聞いた。「朝、テレビをつけたら火事がすごくて、監督が『実家に電話しなさい』って言うけどつながらへん。発生から5日目くらいに実家から『大丈夫やで』と電話が来た」と当時を振り返る。「今はきれいな町だけど、大人が、こういうのは絶対終わらせたらあかんってメッセージを示していかないと」と活動の必要性を語る。

 現在も阪神の試合はチェックしているといい「すごいよね。球団が本気になっている。常勝軍団になっている、すごい球団になったって、はたから見ていて思います」と感激。「立石くんもめっちゃいい。右で遠くに飛ばせて肩も強い。大山くんの元で勉強してついていったら必ず大物になると思う。頑張ってほしい」とエールを送った。

 「毎回やっててよかったなって思うイベント。せっかくの縁だし携わっていきたい」と的場氏。安達氏の遺志とともに震災で亡くなった人の思いも次世代へつないでいく。

 ◆神戸震災復興フリーライブONE HEART 神戸市長田区の西神戸センター街で午後2時から開催。カレーの炊き出し、フリーライブなどが行われ、同5時46分に黙とうをささげる。総合司会の的場氏、ゲストの阪神・高橋のほか、阪神OB会長の掛布雅之氏=顔写真【右】=、タレントの松村邦洋氏=同【左】=、アイドルユニット「KOBerries♪」らが参加する。