<独占インタビュー>2年連続で夏甲子園のマウンドを踏んだ金足農(秋田)・吉田大輝投手(3年)が独占インタビューに答えた。…

<独占インタビュー>

2年連続で夏甲子園のマウンドを踏んだ金足農(秋田)・吉田大輝投手(3年)が独占インタビューに答えた。本当はプロ志望届を出したかったこと、兄輝星(25=オリックス)の言葉が亜大(東都1部)進学の決断につながったこと、その兄への思いを素直に語った。また、すでに亜大・正村公弘監督(62)の指導を受け、直球の回転数がプロでもトップクラスの2500から2600回転に到達していることも明かしてくれた。【取材・構成=高橋香奈】

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-進路についてはどう考えていたのですか

もともとプロか社会人に行こうかなっていうのは頭にありました。(昨夏の)甲子園を迎える前から父や兄から「プロには行くな、お前じゃ無理だ」と言われていて、そこは渋々聞きながら「甲子園で結果残せば文句ないでしょ」くらいの感じでいました。

-その夏は右太ももの違和感で先発できず、万全な状態ではありませんでした

(県大会の)準決勝で明桜さんとやった後になんか伸びてるかなみたいな感じがあって。なんでこのタイミングなんだっていうか、神様は最後まで試練を与えるんだなって。

-甲子園の土を持ち帰りませんでした

日本一を取りにやってきたので。将来的にプロ野球にいって踏める土だという思いで、持ち帰らないって選択をしました。

-進路については1人で悩んでいたのですか

父は毎日ではないですが「早く決めろよ」と言うし、母も心配していたので、自分の中で悩みになっていました。同級生には相談していました。晃真(佐藤主将)や同じピッチャーの佐藤凌玖(りく)に相談していて、「プロには行けると思うけど、上位はないでしょ」っていうことだったので。自分が思っていることと一緒でした。

-大学進学の選択肢はどこから

輝星が進学してお世話になろうと考えていた方が、亜細亜大学の監督(正村監督)をやられていて、投手育成に定評があって輝星の恩師と言われている方だと父から聞いていました。輝星からも(正村監督が)「お前のこと良くする自信あるらしいよ」と(LINEで)言われたので、(選択肢として)考えるようになりました。

-亜大進学を決断した理由は

けがをして甲子園で結果を残せなかったっていうところもありますし、(正村監督から)「成長させる自信がある」という言葉をもらったのもあります。もう1つは、輝星と今までずっと同じ道を歩いてきたんですけど、1回違う道を行ってみたいなっていうふうに思いました。最後に背中を押してくれたのは、(輝星と)違う道に行ってみたいという気持ちが芽生えたことですね。

-決断してからは気持ちはブレなかった

ドラフト会議はスマホで見ていて、戦ったことのある同級生とかが選ばれた瞬間はうらやましいなという気持ちがありました。翌日は正直(プロ志望届を)出せば良かったなとか、本当はプロに行きたかったなと思う気持ちもありました。でも、選ばれたとしても下位だったと思いますし、ドラ1で行きたいっていう気持ちがあったので、4年間大学でもっと自分を磨いて、即戦力としてドラ1で行けた方が将来的にもいいんじゃないかなと切り替えることができました。

-正村監督と直接会ったことは

進学しようと決めたあとに(秋田に)来ていただいて、自分の弱点も分かった上で指導をしていただきました。

-弱点とは

左肩を開くのが早いねと。もともと自分は癖のある投げ方なんですが、テイクバック時の腕の使い方を指摘されました。肘の上げ方が体の動きに合ってないというか、遅れてるから球がいかないし、だったらもっとコンパクトにスムーズにテイクバックしたらいいんじゃないかって。あと下半身の使い方も教えていただきました。

-今も正村監督に動画を送ってアドバイスもらってフォームを改善しているそうですね

短期間で見違えるように変わったというか、その結果がデータで表れてきました。(昨夏の)甲子園の時期は(回転数が)常時2400位だったんですけど、フォームを修正した秋から常時2500~2600出るようになって、回転数は輝星に負けないんじゃないかなと思います。

-正村監督の言葉で印象的だったのは

たくさんあるんですけど、まず一番心に残ってるのは「輝星超えるぞ、一緒に超えるぞ」って言われたことです。それを聞いて面白いなと思いました。

-4年後にドラフト1位でプロ入りが目標です

今年までに150キロを出せたらベストですけど、155キロくらいまで4年間で伸ばせればと思ってます。大学JAPANにも選ばれるくらい力をつけたいです。絶対1位で行かなきゃいけないなと思っていますし、それくらいやらなきゃ輝星には追いつけないんで。輝星ももっと成長してるかもしれないですけど、それに負けないように自分もやっていかなきゃいけないと思います。

◆吉田大輝(よしだ・たいき)2007年(平19)4月23日生まれ、秋田県潟上市出身。小1冬に天王ヴィクトリーズで野球を始め、天王中では軟式野球部と硬式のネオ・グリッターズでプレー。金足農では1年春からベンチ入りし、2、3年夏に甲子園出場。昨夏の1回戦では右太ももの違和感から先発回避も、3番手で登板し、優勝した沖縄尚学を3回1/3、1失点に抑えた。179センチ、86キロ。右投げ右打ち。血液型はA。