2015年箱根駅伝5区で区間記録をマークし、青学大の初優勝に貢献した「3代目・山の神」と呼ばれた神野大地(32)=M&…

 2015年箱根駅伝5区で区間記録をマークし、青学大の初優勝に貢献した「3代目・山の神」と呼ばれた神野大地(32)=M&Aベストパートナーズ選手兼監督=が12日、東京・新宿区のアルペントーキョーで行われたランクリニック&トークイベントに参加し、MABPが初出場したニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝、1日)や母校の青学大が圧勝した第102回箱根駅伝(2、3日)などについて語った。

 神野選手兼監督率いるM&Aベストパートナーズ(MABP)は今シーズンから本格始動。初出場した昨年11月3日の東日本実業団駅伝で6位に入り、ニューイヤー駅伝初出場を決めた。しかし、初のニューイヤー駅伝では最下位(40位)に終わった。「2か月で二つの駅伝に(体調やピークを)合わせることの難しさを感じました。この悔しさを次につなげたい」と前向きに話した。

 今年のニューイヤー駅伝は創部10年目のGMOインターネットグループ(GMO)が初優勝した。「『10年目のGMOが初優勝した大会で、初出場したMABPは最下位だった』というストーリーができました。MABPも10年以内で初優勝を目指しています」と神野選手兼監督は大きな目標を語った。

 神野選手兼監督は今年の箱根駅伝で圧勝した母校の青学大の原晋監督(58)、後輩たちに改めて敬意を表した。青学大が往復路、総合のトリプル新記録で史上初の同一チーム2度目の3連覇(計9度目)を達成。「大会前、僕は『優勝が中大、2位が青学大、3位が国学院大』と予想していましたが、青学大、強かったですね! 青学大は箱根駅伝に向けて1年、練習しています。今回、走った10人は他のレースと比べて絞り方、集中力が全く違いました」と称賛した。

 山上りの5区では黒田朝日(4年)が1時間7分16秒の驚異的な区間新記録をマークし「シン・山の神」&「4代目・山の神」を襲名した。昨年大会で青学大先輩の若林宏樹(当時4年)がマークした1時間9分11秒の区間記録を1分55秒も更新。15年に青学大の神野(当時3年)は約2・5キロ長い旧コースを1時間16分15秒で走破しており、現コースに換算すると1時間8分55秒前後が「事実上の区間記録」とされていたが、その記録も大幅に更新した。「箱根駅伝はやはり山です。『山を制する者が箱根を制する』と言われています。今年も終わってみれば山でした」と評した。

 順大の今井正人が「初代」、東洋大の柏原竜二が「2代目」、そして、神野が「3代目」。これまで3人の山の神が箱根駅伝5区で生まれた。「黒田朝日は大学駅伝の歴史の中でも最高傑作のひとりと言える走力があります。その上で上りの適性がある。3代目までとは流れが違うので、原監督が言っている通り『シン・山の神』なのだと思います」と神野選手兼監督は絶賛した。

 黒田朝日は箱根駅伝で今後、世界での活躍が期待される選手に贈られる金栗四三と優勝チームを対象にしたMVPの個人賞をダブル受賞した。神野選手兼監督は「もうひとりのMVP」として2区区間10位の飯田翔大(かいと、2年)を挙げた。

 「1区(小河原陽琉、2年)が16位と出遅れ、焦るところ、冷静に走り、1時間6分29秒でまとめた。もし、2区で飯田が1時間7分30秒かかっていたら、青学大にとって厳しくなったでしょう。確かに4区で区間3位の平松享祐(3年)もよく頑張りましたが、飯田が流れを引き戻したことが大きかったと思います」と分析した。

 そして、恩師でもある原監督の手腕に脱帽。「黒田朝日を5区に起用する勝負勘。飯田が2区で戦えるという見極め。そして、箱根駅伝を盛り上げて勝つ、という采配がすごいですね」。現在は同じ指導者でもある神野選手兼監督は感嘆した。