全日本バレーボール高校選手権:東山3-0雄物川◇10日◇第5日◇男子準決勝◇東京体育館雄物川(秋田)が準決勝で涙をのんだ…
全日本バレーボール高校選手権:東山3-0雄物川◇10日◇第5日◇男子準決勝◇東京体育館
雄物川(秋田)が準決勝で涙をのんだ。国民スポーツ大会(国スポ)準Vの東山(京都)にストレート負けし、初の決勝進出を逃した。高校総体(0-2)、国スポ(0-3)に続いての全国での対戦となったが、「三度目の正直」とはならなかった。それでも、大会を通してチーム一の“お祭り男″リベロ大津涼介(3年)がチームを盛り上げた。最後まで諦めない「執念」のプレーで伝統をつないだ。
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大津は目に涙をためながら東京体育館のコートをあとにした。「自分たちらしいバレーはできました」。最後まで執念を見せた。2セット(S)を先取され、迎えた第3Sもマッチポイントを奪われ、崖っぷちに追い込まれた。最後は大会注目の東山・岩田怜偉(2年)のバックアタックに大津が飛びつくも、返すことはできなかった。悔し涙があふれた。昨年10月に就任した赤川育也監督(23)も思わず涙。「最後まで戦う姿を見て、本当にいい選手たちでした」と口にした。
大会を通してプレーはもちろん、盛り上げ役としても存在感を見せた。得点時には大きくほえ、コートを駆け回る大津。応援席に向けても「もっと、もっと」と鼓舞する。「自分は得点できない分、周りが決めてくれた1点で、どれだけ会場を雄物川に染められるかというのを意識してきました」。劣勢でも変わらない。“お祭り男″は勝利に欠かせないピースだった。
かつては物静かな選手だった。だが、全国の舞台で強豪チームのリベロの声掛けを目の当たりにした。「自分もこうなりたい」。雄物川のリベロが変わった瞬間だった。「全部拾うから、自分の方に打たせて」。この日も最後まで声をかけ続けた。試合後には会場を盛り上げた雄物川の選手らに大きな拍手が送られた。 「素晴らしいコートでプレーすることができて、本当に良かったです」。涙を拭い、銅メダルを見つめた。最後まで諦めない執念のプレーは雄物川の伝統として、これからも受け継がれていく。【木村有優】