新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM20 in 東京ドーム 棚橋弘至引退」が1月4日に東京ドームで行われる。“…

新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM20 in 東京ドーム 棚橋弘至引退」が1月4日に東京ドームで行われる。“100年に1人の逸材”として団体を引っ張り、現役を引退する棚橋弘至(49)が運命の1・4を迎える。チケットが全席完売となった大注目の大会を前に、棚橋の激闘10選を10回にわたって振り返る。7回目は2014年10月13日、両国でのAJスタイルズとの一戦。

<棚橋弘至・激闘10選:第7回>◇2014年10月13日◇東京・両国国技館

新日本のエース棚橋弘至(37)が、IWGPヘビー級王者AJスタイルズを破り、史上最多となる7度目の王座戴冠を果たした。約1年半ぶりのタイトル戦となった棚橋は、相手セコンドの妨害にも負けず、ハイフライフロー2連発で仕留めた。来年1月4日の東京ドーム大会では、この日、内藤哲也との王座挑戦権利証争奪戦を制したオカダ・カズチカと初防衛戦を行う。

ベルトを巻いた棚橋の目に涙が光った。超満員のファンに「ただいま~」と3度叫んだ。「お帰り」と温かい声が客席から返ってきた。誰よりもベルトが似合う男が、再びエースの称号を手に入れた。

苦しい戦いだった。序盤は一進一退の攻防。20分過ぎ、ハイフライフロー2連発で勝負を決めたと思った瞬間、王者側のセコンドがレフェリーを場外に引きずり落とした。その後は何度もピンチをはね返した。最後は、再びハイフライフロー2連発。27分4秒の熱戦に終止符を打った。

昨年4月7日の両国大会で、オカダに王座を奪われた。それから1年半。インターコンチネンタル王座には就いたが、団体の最高峰、IWGP王座へ挑戦の声はかからなかった。今年で38歳。今月10日にはレスラー生活15年の節目も迎えた。世代交代の波は、いやでも迫ってくる。それでも「15年間、道場で練習して1試合1試合、何千試合とやってきて、その積み重ねがあるから今がある」と、持っているものすべてをAJスタイルズ戦にぶつけた。

7度目のIWGP王座戴冠は6度の藤波を抜き、単独1位。そして、次の1・4東京ドーム大会で5年連続メインを張ることも、大きなモチベーションになる。試合後のリング上で、1・4の舞台でのベルト挑戦権を手にしたオカダに「くすんだ太陽には新日本は照らせない」と言われたが、棚橋は「オカダは太陽にはなれない。なぜならオレがいるから」と決然と言い返した。そして最後に、「異論はあるかもしれませんが、新日本はオレが中心じゃないと面白くない」。王者として、エースとしての覚悟。その座はまだまだ渡せない。

<注>当時の記事をリメーク。記事中の年齢、肩書などの表記は当時のものを使用。