J2サガン鳥栖に期限付き移籍中のMF西川潤(23)が来季、5年ぶりにセレッソ大阪へ復帰することが16日、決定的となった。…
J2サガン鳥栖に期限付き移籍中のMF西川潤(23)が来季、5年ぶりにセレッソ大阪へ復帰することが16日、決定的となった。鳥栖は高額な移籍金を用意し完全移籍を求めてきたが、C大阪はこのほど正式に復帰を要請。クラブ間の交渉は事実上打ち切られ、天才レフティーのプロ7年目は古巣での再出発が確実になった。
西川は今季、J2ながらプレータイム2351分を含めて、35試合6得点など軒並みキャリアハイの数字を残した。球際の強さやゴール前への推進力を発揮。最後は8位に終わったものの、主に3トップの右で得点に絡み続け、鳥栖のJ1昇格プレーオフ争いの原動力に。9月にJ2月間MVPまで初受賞していた。
完全覚醒した西川に、自前の若手育成が基本の鳥栖が、完全移籍という異例の手段で残留を希望。一方で態度を保留してきたC大阪は、パパス監督の強い要望もあったとみられ、ここにきて西川に復帰を正式要請した。
桐光学園(神奈川)時代から「天才レフティー」と呼ばれ、バルセロナも獲得に興味を示したといわれた逸材。各クラブ争奪戦の末に20年にC大阪とプロ契約を結んだが、定位置を確保できず、3年目の22年に鳥栖(当時J1)、24年にJ2いわきに、今季は再び鳥栖に期限付き移籍していた。
11月に右太もも裏の肉離れで離脱した西川は、来年2月開幕の特別大会「Jリーグ百年構想リーグ」に当面出場できないが、それでも5年ぶりの復帰でプレーはもちろん、集客面でもクラブに好影響を与えてくれそうだ。来年2月に24歳を迎えるプロ7年目。MF香川と初めて同僚となり、さらなる飛躍や新たな化学反応も期待される。
◆西川潤(にしかわ・じゅん)2002年(平14)2月21日、神奈川・川崎市生まれ。横浜ジュニアユースから桐光学園へ。高校3年時は特別指定でC大阪でプレーし、20年プロ契約。22、23年は鳥栖へ、24年はJ2いわきへ、25年は再びJ2鳥栖へ期限付き移籍。J1通算66試合2得点。J2通算70試合9得点、J3通算1試合無得点。19年U-20W杯には17歳ながら飛び級で選出され、同年U-17W杯は4試合2得点2アシストと活躍。180センチ、70キロ。