スピードスケート女子の高木美帆(TOKIOインカラミ)が16日、W杯4戦を終えて東京・羽田空港に帰国した。W杯ではノル…

 スピードスケート女子の高木美帆(TOKIOインカラミ)が16日、W杯4戦を終えて東京・羽田空港に帰国した。W杯ではノルウェー・ハーマルで行われた第4戦で1000、1500メートルの2冠を達成した。女子団体追い抜きでも優勝を含め、3度の表彰台に立ち、3種目での来年2月のミラノ・コルティナ五輪代表を確実としている。「4戦を通す中で試行錯誤しているものが、また一つ形にできた実感がある。手応えを感じている」と充実した表情で振り返った。

 今季はブレード(刃)を2022年北京五輪で使用していたものに変更し、臨んでいる。大きな決断だったが、長年使用していたモデルであり、自身の滑りにもなじんできている。昨季までのものでは「力任せに滑っていた」と話し、現在はそれを脱していてプラスになっているという。

 ミラノ五輪では世界記録を持つ1500メートルでの金メダル獲得を目指す。スピードと持久力の両方が必要となる種目だ。「私は今、トップスピードは持っている。それをどこまで失速させずにゴールまで持っていくか、ということに取り組んでいけば勝機はある」と自信を見せた。

 同種目ではオランダのヨイ・ベーネがW杯で3連勝を挙げている。第3戦では同走し、0秒79の差をつけられた。優勝した第4戦ではベーネが不在。今季初Vの喜びは少なかったが、「超えることは簡単ではない。ただ、勝てないほど遠いわけではない」と現在の距離感を分析。五輪までの約2か月での逆転は射程圏とみている

 次戦は全日本選手権(26~28日、長野市エムウェーブ)に出場。五輪出場が確実となっている個人2種目は出場が必須。500メートルと3000メートルにも出場意欲を見せる。「出る種目は(優勝を)取りに行く」と日本のエースは全力でぶつかりにいく。