スノーボード男子ハーフパイプで、22年北京五輪金メダルの平野歩夢(TOKIOインカラミ)が15日、都内で取材に応じた。…

 スノーボード男子ハーフパイプで、22年北京五輪金メダルの平野歩夢(TOKIOインカラミ)が15日、都内で取材に応じた。第1子誕生を明かし、連覇のかかる26年ミラノ・コルティナ冬季五輪に向けて「海外に行く時にみなぎるものが、自分だけのものというよりはエネルギーをもらう。行くときは寂しくなるときも増えた。新しい自分の人生が始まったなという感じ」と、これまでとの心境の変化を実感。続けて「初めての自分の子どもで1歳ちょっと。成長の変化を実感する日々が多くて癒やし」と、のろけてパパの顔をのぞかせた。

 平野歩は24年3月に自身の公式サイトで結婚を発表。「私事ではありますが、このたび、結婚いたしました。これから新しい家族も増える予定です」と記していた。

 この日は自身がデザインし、オークリーから発売するシグネチャーゴーグルの記念イベントに出席。バンドの部分には知り合いの書道家に頼み、「命」と記した。危険と隣り合わせのハーフパイプに命をかけて打ち込んできた自身の人生と、新たな命の誕生が重なった時に、この文字を入れたいと強く思ったという。

 平野歩は、「スノーボードをするにしても、生活するにしても根本的に命ありき。少年のころから感謝していた。スノーボードをしてきて年を重ねて命の深まり方とか…海外遠征で無事に帰ってこれる保障がないので、命がけで生活していかなきゃいけないなというのは強かった。その中で子どもが生まれたことと重なって、命への思いはより強まった。その時に自分が(ゴーグルを)デザインできるきっかけだったので、これ(命)が決まった」と思いを語った。

 今季は、初戦のザ・スノーリーグで初優勝を果たすと、ワールドカップ開幕戦(ともに中国)もV。全日本スキー連盟(SAJ)が定める派遣推薦基準を満たし、自身4大会連続の五輪代表入りを確実にした。五輪では、まだ披露していない新技を投入予定。「まだ大会で出していないトリックがある。まだ技名はまだ言えないけど、それを五輪の時にパフォーマンスできれば」と意気込んだ。