<アメリカンフットボール全日本大学選手権決勝、甲子園ボウル:関学大14-38立命大>◇14日◇甲子園球場前回王者の立命大…
<アメリカンフットボール全日本大学選手権決勝、甲子園ボウル:関学大14-38立命大>◇14日◇甲子園球場
前回王者の立命大(関西2位)が、2年連続10度目の学生日本一に輝いた。今田甚太郎主将(4年)率いる“過去最強軍団”は第1クオーター(Q)から2TDを奪うどう猛な攻撃を仕掛け、リーグ戦で3-24と敗れた相手を撃破。高橋健太郎監督(44)が現役時代だった03年大会に成し遂げた2連覇を関学大(関西1位)相手に再現し、大会史上初の「関西対決」を制した。
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今田は大口を開けて校歌を熱唱した。解放されたような笑みがあふれる。「しんどかったけど、最後こういう形で終われて良かった」。背中で部員の歌声を感じながら、喜びに浸った。
序盤から「ノリと勢い」で堅い守備を突破した。敵陣49ヤードから始めた第1シリーズで着実に前進し、第1Q2分41秒に先制TD。21-14で前半を折り返すと、後半は3度のインターセプトを演じるなどして、スローガン「BUCHIAGE」を体現。会場の盛り上がりも最高潮へ向かう中、焦る相手を無失点に抑えた。リーグ戦で唯一敗れた因縁の相手だが「失うものはない」と挑んだ結果が、連覇へつながった。
「自分がキャプテンをしていたときと似てる」と言う高橋監督。昨年日本一に立った栄光が「過信」になった時期もあった。「充実感」を示すスローガンの認識が、いつの間にか「FUN(楽しむ)」に。昨年より力不足なことも伝え、プレッシャーをかけ続けた。
そんな指揮官の目も、この日は穏やかだった。「2戦目の関学に勝ったというところでは、僕たちの頃を超えられた」。指揮官も認める“過去最強軍団”は、強かった。【竹本穂乃加】