投手3冠の阪神村上頌樹投手(27)が虎投手史上最高のアップ額を手にした。13日、兵庫・西宮市内で契約更改交渉に臨み、年俸…
投手3冠の阪神村上頌樹投手(27)が虎投手史上最高のアップ額を手にした。13日、兵庫・西宮市内で契約更改交渉に臨み、年俸8000万円から1億5000万円増の2億3000万円でサイン。アップ額は09年藤川(現監督)、23年青柳(現ヤクルト)の1億2000万円増を上回った。会見では来季は沢村賞を目指すと宣言。約3倍の年俸を手にした右腕が、チームとしても個人としてもさらなる栄冠を目指す。
◇ ◇ ◇
村上は契約更改交渉を終えてやわらかい表情で会見の席に座った。現役時代の藤川監督と、一緒に自主トレをするヤクルト青柳の阪神時代を上回る大昇給。阪神投手では史上最高1億5000万円アップに「本当にいい評価をしていただいた」と笑顔になるのは自然だった。
抜群の安定感で2リーグ制後プロ野球最速リーグ優勝に貢献した。開幕投手として始まった今季は14勝、勝率7割7分8厘、144奪三振とリーグ3冠。ベストナイン、ゴールデングラブ賞、坂本と最優秀バッテリー賞も受賞。表彰式続きでばら色のオフの締めくくりは、ビックリの大昇給だった。ただ、満足はしていない。23年もMVP、新人王、最優秀防御率を獲得。今季も両手いっぱいにタイトルを手にしたが、先発完投型投手の栄誉ともいえる沢村賞には届かなかった。
「来年は個人としてそこを目標にしてやっていきたい。すごいピッチャーしかとれない。誰が見てもエースと言われる方がとってきたのでそういう存在になりたい」
球団の直近の獲得は03年井川と20年以上出ていない。今季選考でも最終的に村上は日本ハム伊藤、DeNA東、ソフトバンク有原と争う形となったが逃した。
勝利数、奪三振数、変更後のイニング数は選考基準まであと少しで、防御率、登板数、勝率は満たした。完投は3試合で緩和後でも5試合届かず「完投数さえ増えれば見えてくる。完投すればリリーフの方も休める」。増加のためにテンポを上げれば野手のリズムも良くなる。チームのためにももっと投げきる。
新選手会長としての来季は2リーグ制後球団初リーグ連覇、3年ぶり日本一がかかる。オフは例年通り年末から淡路島で近本と、1月にヤクルト青柳と自主トレ予定している。今オフ結婚を発表した右腕にとって数少ない楽しみといえば12月中旬のV旅行。「ハワイで2人でゆっくり楽しみたい」。つかの間の休息を経て年末にはスイッチを切り替える。【塚本光】
▼村上が1億5000万円増の2億3000万円で更改。阪神で昇給額1億5000万円以上は、今オフに1億5500万円アップの中野に続いて5人目。過去4人はいずれも野手で、投手では09年藤川、23年青柳の各1億2000万円を抜く最大アップ額となった。
◆沢村賞 故沢村栄治氏の功績をたたえ、1947年(昭22)に制定。選考委員会で決定。来季から選考基準が見直される。完投数は現行の10から8に、投球回数は200イニングから180イニングに引き下げられる。15勝以上、150奪三振以上、防御率2・50以下、登板25以上、勝率6割以上の5項目は維持される。