◆ショートトラック 全日本選手権 第1日(13日、東京辰巳アイスアリーナ) 来年2月のミラノ・コルティナ五輪代表選考を兼…
◆ショートトラック 全日本選手権 第1日(13日、東京辰巳アイスアリーナ)
来年2月のミラノ・コルティナ五輪代表選考を兼ねる大会が開幕。男女2種目ずつがおこなれ、女子は長森遥南(アンリ・シャルパンティエ)が500メートルと1500メートルを制し2冠を達成した。500メートルは45秒229で黒川輝衣(ヨコハマタイヤジャパン)の3連覇を阻止。1500メートルでは2分50秒209で優勝し、五輪代表へ猛アピールを見せた。
1500メートルでは終盤に抜け出し、500メートルでもラスト2週で直線の内側から黒川を抜いて2冠を果たした。「優勝は狙っていたけど、まさか優勝できるとは」と目を丸くしたが、ガッツポーズを作りながらゴールラインを駆け抜けた。
今年4月、洋菓子メーカーの「アンリ・シャルパンティエ」に就職した。これまで料理の経験はほとんどなかったが、オフシーズンには焼き菓子のフィナンシェ作りに励む23歳。「私に任せて大丈夫かな?」と不安を抱えていたが、今では抹茶やイチゴ味など様々な種類を作り分けている。
競技には小学2年時から取り組み、並行してゴルフの腕も磨いた。ベストスコアは68で、「ガチでプロを目指していた」と話すほどの腕前だ。過去には日本ジュニア選手権にも出場経験があり、「(ショートトラックに)集中し終わったらまた始めたい」と再びクラブを握りたいと話す。
14日は1000メートルに出場。3冠へ向けて「過去にすごい選手が取っている。たどり着けるように頑張りたい」と意気込んだ。ミラノ五輪の代表戦も兼ねる今大会。女子の出場枠は「5」だが3人はすでに代表が確実となっている。残る2枠を争う状況にも、「特別な舞台という実感はあまりない」と平常心で臨んでいる。初の五輪代表入りへ、ラスト1冠も手にする。