早稲田大学ア式蹴球部は9日、東京・新宿区の同大大隈会館で、JリーグとWEリーグの加入内定選手合同記者会見を行った。J3長…

早稲田大学ア式蹴球部は9日、東京・新宿区の同大大隈会館で、JリーグとWEリーグの加入内定選手合同記者会見を行った。

J3長野パルセイロに内定した森田大智(4年/スポーツ科学部)は、苦労の末に、夢の舞台にたどり着いた。

思い起こされるのは今から約4年前。21年度の第100回全国高校サッカー選手権大会で、大津(熊本)の主将として決勝のピッチに立った。対するは松木玖生(22=サウサンプトン)擁する青森山田。攻守に圧倒され、0-4で完敗した。

「結構衝撃を受けたというか、あそこまでやられると思っていなかった。一時期自分の中で自信をなくすきっかけになったのはある。一番後悔している試合」

鳴り物入りで早大入りするも、思うようにいかなかった。「1年目は一番下のチームでも出られなかった。正直なんで出られなかったのかわからなかった」ともがいた。

プロサッカー選手になる、日本代表になるという明確な目標は自分だけでなく、今まで支えてくれた人たちの夢でもある。そう思うと腐らずに愚直に取り組めた。2年時に兵藤慎剛監督が就任すると、一気にトップチームに引き上げられ、自信を取り戻した。3年からはトップチームに完全に定着し、出場機会を伸ばした。

それでもなかなか進路が決まらず、焦る気持ちもあった。11月15日に行われた関東大学サッカーリーグ最終節翌日から長野に練習参加。スタメン組との紅白戦で得点を奪うなどアピールに成功し見事に内定をつかんだ。「もし(内定が)決まったらめちゃくちゃうれしいだろうなと思ったけどそうでもなく、やっとスタートラインに立てたなと結構落ち着いていた」と振り返る。

大学時代はトップ下で起用され、シュートやラストパスへの意識が高まった。目に見える結果にこだわるようになった。

プロでは1列下がったボランチで勝負する。「正直めちゃくちゃ楽しみです。ボランチをやれるというのがすごく楽しみ。シンプルにJリーグの舞台でやれるのが楽しみ。1年目から試合に出てJ2、J1に自分が上げるんだという覚悟をもってやりたい」と意気込んだ。【佐藤成】