第102回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)で生まれ変わった関東学生連合チーム(オープン参加)が、タスキをつなぐ…
第102回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)で生まれ変わった関東学生連合チーム(オープン参加)が、タスキをつなぐ。12日に千葉県内で練習を公開した。
従来のチーム編成は落選校から各校1人、予選会個人順位上位16人で「1回以上出走経験者は除外」とされていた。
しかし、今大会から出場選手の多様性の確保、箱根駅伝を通じた選手強化を理由に選抜方法を変更。落選上位10校(総合11~20位)に1枠ずつ与えて各校内で選出された選手と、予選会総合21位以下で個人順位上位6人(各校1人)で「2回以上出場経験は除外」となった。
結果、前回8区を走った秋吉拓真(東大4年)の経験者を筆頭に各校のエース級、実力選手が幅広く選ばれた。新体制の連合チーム上位10人の1万メートル平均は28分36秒34。本戦ではチーム、個人の区間順位は参考扱いとなるが、21チーム中のランキングでは前回15位(28分52秒78)を上回る8位相当となった。
さらにメンバーの区間配置の選考基準も変えた。
チームを率いるのは法大・坪田智夫監督(48)。「この立場になって、公平公正にしないと絶対に問題が起きるのは分かっていた。それを度外視して分かりやすく、みんなにチャンスを持ってもらいたい」と説明する。
これまでは、連合チーム内のスタッフや予選落ちした所属先の意向が区間配置に強く反映される傾向があった。そのため、より選手の実力に応じた出場機会を創出するため、今回の“改革”をスタッフや関東学生陸上競技連盟の関係者らと話して決めたという。
区間配置選考は4つのセクションによるポイント制で競う。
10月の予選会(ハーフマラソン)のチーム順位と個人順位、11~12月の1万メートル記録会の成績、そして13日に行われる5キロ3本のトライアルレース。合計点の高い選手から順に希望区間を選べる仕組みとなっている。
新基準の選考には本多健亮(東大大学院2年)が「ちょっと受験勉強と似てるところもあったかな。この科目で確実に点を取るみたいな」と話すように選手や各校の指導者からも好評だという。
近年の箱根駅伝では連合チームの参加に賛否が分かれているのも事実。しかし、坪田監督は今回の新チームにこう願いを込めた。
「103回、200回に向けたよりよい箱根駅伝をみんなで考えてほしい」
【泉光太郎】