Jリーググローバルフットボールアドバイザーのロジャー・シュミット氏が12日、千葉市内で、海外指導者招聘(しょうへい)プロ…

Jリーググローバルフットボールアドバイザーのロジャー・シュミット氏が12日、千葉市内で、海外指導者招聘(しょうへい)プロジェクトの一環でU-16 Jリーグ選抜の国内合宿指導プログラムを実施した。

シュミット氏は、オーストラリアの強豪ザルツブルクやドイツのレーバークーゼン、オランダの名門PSV、ポルトガルのベンフィカなどの監督を歴任したドイツ人の名将。8日から始まった合宿で4日間のトレーニングを実施し、最終日のこの日に紅白戦を行った。

Jリーグの下部組織の所属する09年生まれの選手たちを指導し「育成年代を指導するのは初めてだったが、彼らは本当によくやってくれて楽しめてくれた」と振り返った。

日本の高校生年代を指導したのは初めてだったが、その質の高さに驚いたという。「彼らは教わったことをすぐに出していく。トライしていくモチベーションがあるのが良かった。練習でやったことを再現する、試合で生かすことはやる気があるだけではできない。そのためのクオリティーがあった」。

合宿中は国内の指導者たちにシュミット氏が欧州トップの知見を惜しみなく伝えた。「せっかくなら過去にヨーロッパのトップクラブで実際やっていたものを見てもらい、なぜ、どうやってという細かいところまで伝えたかった。コーチの研修という場で、私が話し続けるだけでなく、見ていただいて振り返ることが重要。日本のコーチたちにやってきたことを伝えるのが楽しかった」と満足げだった。

Jリーグは10月1日に海外指導者招聘(しょうへい)プロジェクトを立ち上げ、グローバルフットボールアドバイザーとしてシュミット氏と契約合意したと発表。ヨーロッパ強豪クラブで長年にわたり監督経験を積んだシュミット氏が、アカデミー世代の現場指導や指導者(監督、コーチ)・スポーティングダイレクター(以下SD)向けのセミナー、JリーグやJクラブへの知見の共有などを通じ、世界トップのフットボール水準の考え方や指導方法等を浸透させることを目的としている。期間は10月から来年6月までの9カ月を予定している。【佐藤成】