<センバツ21世紀枠9地区候補校発表>◇12日日本高野連は12日、第98回選抜野球大会(26年3月19日開幕、甲子園)の…

<センバツ21世紀枠9地区候補校発表>◇12日

日本高野連は12日、第98回選抜野球大会(26年3月19日開幕、甲子園)の各地区の21世紀枠候補校を発表し、北海道地区からは士別翔雲が初選出された。雪が降り続け、ビニールハウス内でも吐く息が白い氷点下9度の中、渡辺雄介監督(44)からナインに選出が伝えられた。就任13年目で統合前の士別OBの同監督は「非常に光栄。新たな成長のきっかけにしたい」と喜ぶ。

名寄地区からの選出は03、23年の稚内大谷、14年天塩に続く3校目。春夏通じてまだ甲子園出場がない同地区の悲願達成が期待される。指揮官は「この地区から甲子園の土を踏みたいっていう思いも強い」。部員は全員が近隣市町村含む地元の中学出身。近年は地元公立校からの聖地を目指して有力選手も進学するようになり、3年間で北海道大会4強2度、8強3度と力をつけてきた。

甲子園でのプレーを夢見ながら冬を過ごす。年明けにはこの時期では初めての道内遠征を予定しており、広い室内練習場で練習する。豪雪地域のため、グラウンドでの雪上練習は例年困難だが、今年は地元業者の協力で重機による圧雪で、屋外練習も敢行する。「外野フライの練習ができる」と同監督も感謝する。すべては3月の本番を万全に迎えるためだ。

13年センバツ21世紀枠の遠軽を上回る最北の甲子園出場なるか。1月30日の選考委員会での吉報を待つ。学生コーチを務める本郷創士主将(2年)は「先輩方が築き上げた伝統、監督だったりいろんな人の支えがあっての結果。この冬はまず春の甲子園に向けて照準を合わせて練習いく」と士気を高めていた。【保坂果那】

◆士別翔雲 2007年(平19)創立の公立校。士別と士別商が統合した。全校生徒は287人(女子128人)。野球部は創立と同時に創部。部員数は27人(うちマネジャー3人)。主な卒業生は吉本興業所属のお笑い芸人「ガーリィレコード」高井佳佑。ウエートリフティング部が全国優勝者を出す強豪。士別市東6条北6丁目24。佐藤敬二校長。