広島の大瀬良大地投手(34)が11日、手術からの復活ロードを思い描いた。10月上旬に自身4度目となる右肘手術を受けた。…

 広島の大瀬良大地投手(34)が11日、手術からの復活ロードを思い描いた。10月上旬に自身4度目となる右肘手術を受けた。すでにキャッチボールを再開しており、来年2月の春季キャンプでは例年通りの調整を行う想定を明かした。1月は自身8年ぶりの単独トレを敢行。完全復活への歩みを進めていく。

 マツダスタジアムを訪れた大瀬良は力強い言葉を並べた。表情に一切の不安はない。「皆さんが想像されているより順調です。(リハビリの)スケジュールがあるので、それに沿ってやっていきたい。例年通りのキャンプインはできるんじゃないかなと思います」と明るい見通しを明かした。

 10月上旬に自身4度目となる右肘手術に踏み切り、2カ月が経過。リハビリは順調に進んでいる。「ここ最近でようやく(肘の)感覚がなじんできて、メカニック的なところも調整してやっている。もっとなじんでいけば、今年よりいいボールを投げられるんじゃないかなという期待感はある」と手応えを示した。

 午前中は大野練習場で汗を流した。キャッチボールでは35メートルで約60球、20メートルで20球を投げ、「(力感は)7、80%ぐらい。例年のシーズンオフよりバリバリ投げているぐらいです」と笑顔。1月下旬には傾斜での投球を再開できる見込みで、「痛みがないから飛ばしてやろうとはならないように。もう(手術が)4回目なのでね」と来春2月のキャンプインを見据え、一歩ずつ階段を上っていく構えだ。

 来年1月は18年のオフ以来、8年ぶりに単独トレを敢行する。昨オフまで“大瀬良塾”で若鯉たちへ考え方やトレーニングを伝授していたが「術後ですし、あまり相手をしてあげられないかもというのがあったので」と総合的に判断した。「寂しさもありますけど」と本音も漏らしつつ、「自分のやりたいことにフォーカスできるので、そこはプラスに考えてやっていきたい」と自身のレベルアップに全力を注ぐ。

 8日には巨人・丸が理事長を務めていた一般社団法人日本プロ野球選手会の新理事長に選出され、新たな責任を背負うこととなった。「野球の普及活動、社会貢献活動がメインになる。先輩が受け継いできてくれたものを、いい形で未来の野球界につなげていきたい」とグラウンド外でも存在感を放っていく。

 13年目の来季は6月に35歳を迎える。先発陣には栗林、岡本、新外国人・ターノックらが加わるが、投手最年長としてまだまだ負けていられない。鯉のエースが不死鳥のごとく、華麗な復活ロードを歩んでいく。