◇カーリング ミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選(10日、カナダ・ケロウナ) 女子のプレーオフ(PO)で日本代表のフォル…

◇カーリング ミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選(10日、カナダ・ケロウナ)

 女子のプレーオフ(PO)で日本代表のフォルティウスがノルウェーとの接戦を6―5で制し、日本女子として1998年長野大会から8大会連続の五輪出場を決めた。5―5で迎えた最終第10エンド(E)に1点追加で熱戦を勝ち抜いた。スキップ吉村紗也香(33)は自身5度目の挑戦で、初の五輪切符をつかんだ。日本勢の団体競技では、アイスホッケー女子に続く出場権獲得となった。

 吉村は、足かけ17年の五輪挑戦で初切符となった。初めて挑んだ五輪が17歳だった10年バンクーバー大会の代表決定戦(09年)。チーム青森の本橋麻里ら“カー娘”を輩出した北海道常呂高を率いる「最強女子高生軍団」の司令塔として名をはせ、将来は世界最高峰の舞台で活躍すると言われながら代表を逃し続けた。高校の同級生、小野寺佳歩は、14年ソチ五輪で初出場したが、吉村は五輪とは縁がなかった。

 17歳だった頃の吉村を、常呂町(現・北見市)で取材したことがある。練習の合間の「もぐもぐタイム」は当時から。オホーツク海に面した土地柄、ちょっと珍しいかなと京都銘菓「生八つ橋」を差し入れると、5分足らずで完食。元気の良さにあっけにとられたが、何よりも当時からフォームが美しかった。くっきりした目鼻立ち、大きな瞳から放たれる鋭い眼力は年齢を重ねても変わらない。17歳から幾星霜。印象に残る言葉は「粘り強さは一番」。熟練の技を武器に大輪の花を咲かせる。(10、14年五輪担当・小河原 俊哉)