<カーリング:ミラノ・コルティナオリンピック(五輪)最終予選:日本6-5ノルウェー>◇10日(日本時間11日)◇プレーオ…
<カーリング:ミラノ・コルティナオリンピック(五輪)最終予選:日本6-5ノルウェー>◇10日(日本時間11日)◇プレーオフ(PO)◇カナダ・ケロウナ
【ケロウナ(カナダ)=飯岡大暉】カーリング女子日本代表(世界ランキング5位)のフォルティウスが五輪出場を決めた。2位で進出したプレーオフ(PO)第1戦で1位ノルウェー(同7位)に6-5で勝利。前日に1次リーグ最終戦で逆転負けした相手を破った。“カーママ”のスキップ吉村紗也香(33)は高校生から5度目の挑戦にして、念願の初舞台に到達。日本女子8大会連続出場を果たした。
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はい上がって、五輪にたどり着いた。吉村は「あのとき諦めなくてよかった」と、4年前を振り返った。
21年9月、22年北京五輪への代表決定戦で敗れた。2カ月後、北海道銀行との契約が終了。メインスポンサーは若手育成にかじを切った。後ろ盾が無い状態で、チームを存続させるか否か。近江谷、小野寺とともに当時から在籍する吉村は「すぐに決断できなかった。みんな時間が必要で。その後、五輪を目指したい気持ちが自然と出てきた。またここからスタートしようと決断した」と明かした。
7カ月は貯金を切り崩して生活。スタッフの知り合いに声をかけ、企業の問い合わせフォームから営業するなどスポンサーを募集。23年からはクラウドファウンディングで遠征費を集めた。苦しんだ分、思いは強い。「今まで以上に強い覚悟を持って臨んできた4年間。周りに感謝しながら、五輪でプレーできることが楽しみ」と待ちわびた。
◆フォルティウス 11年4月に小笠原歩と船山弓枝(現コーチ)、吉田知那美(現ロコ・ソラーレ)、小野寺で「北海道銀行フォルティウス」結成。14年ソチ五輪5位。同年に吉田知が退団し、吉村、近江谷が加入。15年日本選手権初優勝。21年にスポンサー契約が終了し「フォルティウス」に。21年12月に小林、22年9月に小谷が入団。チーム名はラテン語で「より強く」。