大相撲の冬巡業が11日、兵庫・加古川市で行われた。幕内・友風(中村)は、ぶつかり稽古で胸を出すなどして汗を流した。 友…
大相撲の冬巡業が11日、兵庫・加古川市で行われた。幕内・友風(中村)は、ぶつかり稽古で胸を出すなどして汗を流した。
友風は2019年の九州場所で右脚の大けが負い、今でも膝から下はしびれが残り、障害者手帳を携帯している。これまでは脚の状態などを考慮して巡業の休場を余儀なくされてきたが、今回は23年の冬巡業以来、2年ぶりに本隊に同行。11日間の日程を終え「言い方が難しいが、とてもきつい。エコノミー症候群になりやすいので、移動のバスの中でも、ずっと足を下ろしておけない。いろいろ工夫はしているが、ホテルに帰って、専用の装具の足袋を脱ぐと、血のめぐりが悪いので、紫色に変色して足がパンパンになっている。長い移動だと3~5時間になるので、きつい部分がある。この前も土俵入りの時に俵に引っかかって、上がれなかったことがあった。足も上がってないし、移動でケアができない弊害が出ている」と、現在の状態を明かした。
普段はかかりつけの治療院に行き、脚のケアを行うという。「神経が切れているので、動かない部分をリハビリや治療で強制的に動かすトレーニングをしていた。でもそれができていないので、歩く時に引っかかったりして、歩行に違和感が出てきている。このケガの障害者の症状が出てきいる」と話した。
そんな中でも巡業先の各地で、4度の手術から復活を果たして活躍する姿を見たファンからよく声を掛けられるという。「それは本当にうれしい。ケガから復帰して、いろいろ声を掛けられるので、見てくれているのだと思う」と感慨深げに語った。また土俵に上がっての稽古は、この日が2回目だといい「稽古も多くはしていませんし、巡業部の親方たちもとても気を遣ってくださる」と感謝を口にした。
2日には31歳の誕生日を迎えた。「高みを目指してとは言わない。ケガなくやれればいい。以前からだが、番付の上を目指すことは意識せずに、一番ずつやってきたい」と語った。